句と節
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事は「句」と「節」について!
前の接続詞の記事をはじめ、これまでの記事でたびたび句や節という言葉を使ってきましたが、具体的に説明したことはありませんでした。
ではなぜ「句と節」を学習するのかというと、英語ができるようになるというのが直接の理由ではなく、英語ができるようになるための「英文法の学習をスムーズにする」というのが直接的理由です。
英文法の記事を書いてて思うのですが、どうしても「句」と「節」という文法用語を使わざるを得ません。
文法用語は嫌われるイメージありますが、ただ頭のなかで英文法を整理するためには必要です。
整理するためのグループ化をスムーズにしてくれるのは、専門用語です。
文法を教えるにあたり、文法用語はとても便利だと思いますよ。
でも文法用語使って説明しても、教えられる側が用語を理解していなかったら意味はありません。
そこで「句と節」は、文法解説するにあたりとても便利な用語ですので、皆さんにもぜひ覚えていただきたいと思います。
今回の記事では、始めに「句」を、次に「節」を解説します。
どちらもまずは「句・節とはなんぞや?」という疑問から解説していきます。
そして句も節も、「名詞句・節」「形容詞句・節」「副詞句・節」がありますので、それぞれ例文を挙げて説明いたします。
句と節の定義は難しくないので大丈夫です。
ではいきます。
☐ 「句」とはなにか?
「句」とは、2語以上の単語が1つのまとまりとなって、1つの「品詞」として機能するものです。
かつそのまとまりの中で、「主語と動詞をもたないもの」です。
だから、「句」のなかには「SVがないのです」。
(ここが節と決定的に違う点)
それで「句」は何の品詞になるかというと、「名詞」「形容詞」「副詞」です。
「名詞句」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして名詞の働きをするもの」
「形容詞句」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして形容詞の働きをするもの」
「副詞句」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもたないもの、そして副詞の働きをするもの」
はい!これらは文法を学習するうえで、超重要事項です!
☐ 名詞句
「名詞句」は「名詞」と同じ働きをします。
つまり「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」の位置にきます。
①主語として
「Studying hard is very good.」
S V C
「一生懸命勉強するのはよいことだ。」
「studying hard」が名詞句となり、主語として働いてます。
②補語として
「The purpose of our life is to seek happiness.」
S V C
「人生の目的は幸せを求めることである。」
「to seek happiness」が名詞句となり、補語として機能しております。
③動詞の目的語として
「I want to be a teacher.」
V O
「おれ先生になりたい。」
「to be a teacher」が名詞句であり「want」の目的語となっております。
④前置詞の目的語として
「I'm so worried about failing in the examination.」
S V C 前 前の目的語
「試験落ちることが心配です。」
「failing in the examination」が名詞句で前置詞「in」の目的語になります。
「句」で名詞句をつくるものは「動名詞」「不定詞」があります。
(これについての詳細は後日の記事で説明します。)
☐ 形容詞句
「形容詞句」は、「形容詞」と同じ働きをします。
つまり、名詞を修飾することもあれば、「補語」になったりもします。
①名詞を修飾
形容詞句は、修飾する名詞の「直後」に置かれます。
(1)前置詞を使った形容詞句
「The cup on the desk is nice.」
S 形容詞句 V C
「机の上にあるコップ、すてきだね。」
「on the desk」が形容詞句として、「the cup」を修飾してます。
(2)不定詞を使った形容詞句
「Give me something to drink.」
V O(1) O(2) 形容詞句
「何か飲むものをおくれ。」
「to drink」が形容詞句として、「something」を修飾してます。
(3)現在分詞を使った形容詞句
「The man coming here is my brother.」
S 形容詞句 V C
「ここに向かっている人は僕の兄です。」
「coming here」が形容詞句として、「the man」を修飾してます。
(4)過去分詞を使った形容詞句
「This is the chair made of wood.」
C 形容詞句
「これは木でできた椅子です。」
「made of wood」が形容詞句として、「the chair」を修飾しています。
②補語として働く
形容詞句が、叙述用法として使われるパターンです。
形容詞句が、補語の位置にきます。
次の(1)(2)は、第2文型「SVC」のパターン、(3)は第5文型「SVOC」のパターンです。
(1)現在進行形
・「He is walking along the street.」
V C
「彼は道沿いを歩いている。」
「walking along the street」が「be動詞」の補語として働いています。
(2)受け身表現
・「He was surprised at the news.」
V C
「彼はそのニュースに驚いた。」
「surprised at the news」が「be動詞」の補語として働いてます。
(3)第5文型
・「I made myself understood in English.」
O C
「私は英語で自分の考えをわからせた。」
「understood in English」が目的語の補語として働いている。
▢ 副詞句
副詞と同じ役割なので、副詞句は「形容詞」「副詞」「動詞」「文全体・一部」を修飾します。
①前置詞を使った副詞句
・「I went to Tokyo.」
V 副詞句
「東京へ行きました。」
「to Tokyo」が動詞「went」を修飾してますね。
②不定詞を使った副詞句
・「I went to the shop to buy a cup.」
V M 副詞句 M 副詞句
「コップを買うためにその店に行きました。」
「to the shop」が動詞「went」を修飾してます。
「to buy a cup」も動詞「went」を修飾してます。
③分詞構文を使った副詞句
・「Judged from my point of view, it's not so good idea.」
M 副詞句
「私の観点からすると、それはあまりいいアイディアではない。」
「Judged from my point of view」が右の文全体を修飾してます。
次は「節」についてみていきます。
▢ 「節」とはなにか?
節とは、「2語以上の単語が1つのまとまり」となって、品詞として機能するものです。
そのまとまりの中で「主語と動詞をもつ」ものです。
つまり節とは「SV」を含んだ語のまとまりなんです。
(ここが句と決定的にちがう点)
品詞として機能するというっことで、節は「名詞」節「形容詞」節「副詞」節になります。
「名詞節」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして名詞の働きをするもの」
「形容詞節」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして形容詞の働きをするもの」
「副詞節」とは?
「2語以上のまとまりで、かつSVをもつもの、そして副詞の働きをするもの」
句と節で違うのは、「SVがあるかないか」です。
▢ 名詞節
名詞節は、名詞と同じ働きをします。
つまり名詞節ならば「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」の位置に配置されます。
①主語として
・「That you are lying is obvious.」
名詞節(主語) V C
「君がウソをついているのは明らかだよ。」
「That you are lying」が名詞節として、主語にきています。
② 補語として
・「The truth is that it's beyond my power.」
S V 名詞節(C)
「ホントのところ、それは僕の力の範囲を超えているということだ。」
「that it's beyond my power」が名詞節になって、補語として働いてます。
③動詞の目的語として
・「I believe what you said.」
V 名詞節(O)
「君の言ったこと信じてるよ。」
「what you said」が名詞節として、「believe」の目的語になってます。
④前置詞の目的語として
・「I am interested in what you said.」
V C 前 名詞節(前のO)
「君の言ったこと、興味あるよ。」
「what you said」が名詞節として、「in」の目的語になってます。
▢ 形容詞節
形容詞と同じく、形容詞節は名詞を修飾します。
通常は、修飾する名詞の直後に書きます。
「形容詞節」は、「関係詞」というものを使って、後ろから名詞を修飾します。
①関係代名詞
・「This is the bag which I bought yesterday.」
S V C 形容詞節
「これは昨日買ったバックです。」
関係代名詞「which」を使った「which」節が形容詞節として、名詞「the bag」を後ろから修飾してます。
(ここでは「関係代名詞」について理解する必要はありません。「関係詞」の記事で覚えていきましょう。)
②関係副詞
・「I'll never forget the day when we fought with each other.」
V O 形容詞節
「君とケンカした日のことは忘れないからね。」
関係副詞「when」を使った「when」節が形容詞節として、名詞「the day」を修飾してます。
(ここで「関係副詞」について覚える必要はありません。後日の記事で)
▢ 副詞節
副詞節は、副詞と同じ働きをします。
つまり、「形容詞」「副詞」「動詞」「文全体・一部」を修飾します。
と、いいたいところですが、、
副詞「節」となると、形容詞・副詞・動詞を修飾するというよりも、「文全体」を修飾します。
また使われる接続詞は「従位接続詞」です。
・「When I was a child, I would often catch a fish.」
副詞節(従位節) 主節
「子供のころ、よく風邪をひいたよ。」
「when I was a child」が副詞節(従位節)として、「主節」を修飾しています。
従位接続詞で副詞節が導かれることが圧倒的ですが、「複合関係詞」というものを使って副詞節がくることもあります。
・「Whatever you say, I won't listen to you.」
副詞句(従位節) 主節
「君がなんと言おうと、君の言うことには耳を傾けないよ。」
複合関係詞「whatever」節が副詞節として、主節を文修飾しています。
ちなみに「複合関係詞」は高校英語です。
用語まで覚える必要はありません。
▢ まとめ
「句と節」いかがでしたか?
今回の記事の最初に申しあげましたが、英文法を学習するうえで、句と節の意味を知っておくことはとっても重要なことなのです。
文法というのは、いろいろある文法事項を頭の中で整理できることが重要です。
スムーズに理解できるために、文法用語というものがあります。
でも注意していただきたいのが、用語の意味を理解してそれが実際にどう使われているかを、例文などで考察することです。
理論と実践のどちらも大切だということですね。
では今回のポイントのおさらいです。
①「句」とは、「2語以上の語句が1つのまとまり」となって、1つの品詞として機能し、そのまとまりの中で「SVをもたない」もの。
②「節」とは、「2語以上の語句が1つのまとまり」となって、1つの品詞として機能し、そのまとまりの中で「SVをもつ」もの。
③句は、「名詞句」「形容詞句」「副詞句」がある。
④節も、「名詞節」「形容詞節」「副詞節」がある。
⑤名詞句・節は、「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」の位置にくる。つまり、「名詞」と同じ。
⑥形容詞句は、ただの形容詞と同じく、名詞を修飾するし補語にもなる。
⑦形容詞節は、名詞を修飾するのみ。というのは形容詞節は、関係代名詞・関係副詞を使って名詞を修飾する場合しか使わない。
⑧形容詞が「句・節」の場合は、後ろから名詞を修飾。
⑨副詞句は、「副詞」「動詞」「文全体」を修飾。
⑩副詞節は、「文全体」を修飾。
句と節の記事は以上でございます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
「句」と「節」の記事は以上です。
☆To the finest hour☆