準動詞(3) 分詞
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事は準動詞の1つ「分詞」について!
分詞自体は中学英語から出てきますが、高校英語になると複雑な内容になってきて、これもまた苦手な人が多い分野なんです。
でもそれはちゃんと教わっていないから。
分詞の文法事項はあまり難しくありません。
当ブログで理解していただけるように顔晴ります。
ちなみになんですが、中学英語で習う「進行形」と「受身表現」は、実は分詞を使った表現なんです。
では今回の記事の流れについて。
まずは「分詞とはなにか」について説明していきます。
ここで、動名詞・不定詞と分詞の区別がつけられるかが1つのポイントです。
次に分詞には2種類あるのですが、先に「過去分詞」というものをみていきます。
「過去分詞」という名前を聞いたことがある人が多いと思うので、まずは馴染のあるものから。
それから「現在分詞」というものを解説していきます。
今回の記事の2つ目のポイントは、過去分詞と現在分詞を使い分けられるかどうか。
ではやっていきます。
▢ 分詞とは?
「分詞」とは、「動詞」をもとにしてつくられた「準動詞」です。
これは他の準動詞と同じことですが、ではどう違うのでしょうか?
まず分詞で成り立ってる句は、名詞句にはなりません。
これは「動名詞」と違う点です。
そして分詞は「形容詞句」「副詞句」として働きます。
しかしこれは「不定詞」と同じです。
では不定詞と何が違うのか?
「分詞」の基本イメージは「実際の状態や行為」「現実感」です。
ここが不定詞と異なる点です。
「不定詞」の基本イメージは「これから先のこと」ですからね。
分詞には2種類あります。
「現在分詞」と「過去分詞」です。
実はですね、、
現在分詞は「現在進行形」で出てくる「ーing」形のこと。
過去分詞は「受身表現」で出てくる「ーed」形のこと。
なんです。
2つの分詞の使い分け方なんですが、これは高校英語でよく生徒が間違う分野でもあります。(でも難しくありません。ちゃんと教わっていないだけです)
どう使い分けるかというとポイントは、、
「修飾される名詞が、分詞のもとになる動詞と、どう関係するのか?」
修飾される名詞 → 動詞に対して「~している、する」なのか
修飾される名詞 → 動詞に対して「~される」なのか
つまり
修飾される名詞 → 動詞に対して「主語」という「動作主」なのか
修飾される名詞 → 動詞に対して「目的語」という「影響を受ける側」なのか
そして
修飾される名詞 → 「~している、する」「動作主」ならば『現在分詞』
修飾される名詞 → 「~される」「影響を受ける側」ならば『過去分詞』
こう区別します。
では実際に例文をみていきます。
「The boy sings a song」 → 「その少年は歌を歌います」
この文をもとに現在分詞・過去分詞の例文をつくっていきます。
・「The boy singing a song is 三郎.」
S V C
「歌を歌っている少年は、三郎です。」
この場合は「現在分詞」です。
動詞「sing」に対して「The boy」は「主語」「動作主」です。
つまり「The boy」と「sing」は『能動関係』です。
「能動関係」であれば、「現在分詞」を使います。
この文では、現在分詞句の「singing a song」が、「The boy」という名詞を後ろから修飾してます。
では次の例文、、
・「The song sung by the boy is famous.」
S V C
「その少年が歌う歌は、有名だ。」
この場合は「過去分詞」です。
動詞「sing」に対して「the song」は「目的語」「影響を受ける側」です。
つまり「the song」と「sing」は『受動関係』です。
「受動関係」であれば「過去分詞」を使います。
以上から準動詞のもとになる「動詞」と修飾される「名詞」の関係によって
「現在分詞」か「過去分詞」が決まります。
では、具体的に分詞を解説していきます。
▢ 現在分詞
①形容詞的な用法
(1)限定用法
・「The singing girl is my girlfriend.」
S V C
「歌っている女の子は、おれの彼女だよ。」
「girl」「sing」は「能動関係」です。
だから「現在分詞」を使います。
・「The boy standing over there is 三郎.」
S V C
「あそこに立っている少年は、三郎です。」
基本的に限定用法は「前から修飾」ですが、分詞が「句(2語以上のSVがない語のまとまり)」の場合は、後置修飾です。
(2)叙述用法
・「He was standing over there.」
V C
「彼はあそこに立っていた。」
この現在分詞を使った叙述用法は、中学校で習ういわゆる「進行形」のことなんです。
この例文は「過去進行形」です。
②副詞的な用法
(1)動詞を修飾
・「He came in smiling」
「彼は笑顔で入ってきた。」
「smile」と「he」は「能動関係」なので「現在分詞」(~しながら)を使います。
分詞「smiling」が動詞「came」を修飾してます。
(2)文全体を修飾 → 「分詞構文」と呼ばれる
現在分詞を使った「分詞構文」です。
分詞のもともとの「動詞」と修飾する文の「主語」が、「受動関係」なのか「能動関係」なのかを判断するだけです。
判断して「現在分詞」なのか「過去分詞」なのかを決めるだけ。
・「Flankly speaking, I think he is being idiot.」
「はっきり言って、彼はバカなことをしている。」
「I」と「speak」は「能動関係」なので、「現在分詞」を使います。
▢ 過去分詞
①形容詞的な用法
(1)限定用法
・「The stolen bicycle was found.」
S V C
「盗まれた自転車がみつかった。」
「stolen」は動詞「steal」の過去分詞です。
「bicycle」と「steal」は「受動関係」です。
だから「過去分詞」となります。
・「This is the present given by him.」
C M
「これは彼からもらったプレゼントです。」
「the present」と「give」は「受動関係」なので「過去分詞」を使います。
(2)叙述用法
・「He is loved by her.」
V C
「彼は彼女から愛されている。」
・「I was surprised at the news.」
V C
「そのニュースを知ってビックリした。」
これらの過去分詞を使った叙述用法は、中学英語で習ういわゆる「受身の文」です。
そうです「受動態」というやつです。
②副詞的な用法
過去分詞を使った「分詞構文」です。
(1)動詞を修飾
・「He made a speech surrounded by many audiences.」
M
「彼は、たくさんの聴衆に囲まれながら演説をした。」
「he」と「surround」は「受動関係」なので「過去分詞」を使います。
「surrounded by many audiences」が副詞句として、動詞「made」を修飾します。
(2)文全体を修飾 → 「分詞構文」と呼ばれる
「分詞構文」の役割は、「副詞句」として文全体に情報を与えて文全体を修飾することです。
「分詞構文」は苦手な高校生も多いですが、大丈夫です。
分詞の基となる「動詞」と「修飾される対象」が「受動関係」なのか「能動関係」なのかをわかればいいだけですから。
分詞のもともとの「動詞」と修飾する文の「主語」が、「受動関係」なのか「能動関係」なのかを判断するだけです。
・「Judged from common sense, his behavior is a little rude.」
M SVC
「常識的にみると、彼の態度は少し無礼だ。」
「his behavior」と「judge」は「受動関係」なので、「過去分詞」にします。
過去分詞句「Judged from common sense」という「副詞句」が、「his behavoir is a little rude」という「文全体」を修飾してます。
▢ まとめ
以上準動詞の「分詞」をみてきましたが、いかがでしたか?
現在分詞と過去分詞の使い分け方のポイントを把握できましたか?
「進行形」は現在分詞が使われていて、「受身表現」は過去分詞 が使われた準動詞の1つであるということに、「へぇーーなるほど」と思われた方もいるのかと........
では今回の記事のまとめに移ります。
①動詞を基にして成り立った分詞句は、名詞句にはなれない。これは「動名詞」と決定的に異なる。
②分詞句は、形容詞句・副詞句として働く。これは「不定詞」と共通する。
③分詞の基本イメージは、「実際の状態や行為」「現実感」。ここが不定詞と決定的に異なる。
④分詞は2種類。「現在分詞」と「過去分詞」。
⑤この2つの使い分け方は、「分詞によって修飾されるターゲット」が、「分詞をつくる基の動詞」と、どういう関係かできまる。
⑥「どういう関係か」とは、「修飾されるターゲット」が「~している・する」といった動詞と『能動関係』なのか、「~される」といった動詞と『受動関係』なのか、ということ。
⑦『能動関係』ならば「現在分詞」を、『受動関係』ならば「過去分詞』を使う。
⑧分詞句が形容詞句であれば、「限定用法」と「叙述用法」がある。現在分詞の叙述用法は「進行形」のことで、過去分詞の叙述用法は「受け身表現」のこと。
⑨高校で習う「分詞構文」とは、副詞として文全体を修飾するもの。日常会話ではあまり使われない。
「準動詞(3) 分詞」の解説は以上!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆