前置詞(1)
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事では、日本語にはない英語特有の品詞、「前置詞」をピックアップいたします!
みなさん、前置詞を何個ぐらい知ってますか?
前置詞は動詞のように無限にあるわけではなく、普通に使うものに絞れば30コぐらいです。
種類はさほど多くないのですが、実は前置詞はそのときの文脈により、いろんな意味になりますので、日本人にとってはいささか厄介な品詞なんですよね。
その傾向が著しいのが、超メジャーな前置詞、いわば基本前置詞なんです。
前置詞の使い方は、場数を踏んで慣れていくしかない!
顔晴りましょう!
では、今回の記事についての流れです。
最初に「前置詞とは?」ということでして、前置詞の文法的側面についての説明から入ります。
前置詞の使い方のルールについてですね。
「基本前置詞」は、副詞として使うときもあるので、副詞で使うときと前置詞で使うときを比較しながら基本前置詞をみていきます。
そして次に、いささか厄介な前置詞を、どのようなアプローチで学習していけばいいのかを説明していきます、
その後具体的に前置詞をピックアップして、それぞれの前置詞の使い方を、例文を使ってみていきます。
では、いきましょう、、
▢ 前置詞とは
前置詞とは、「前」に「置」く「詞」です。
「何」の前か?
「名詞」の前です。
前置詞は名詞の直前に来ます。
前置詞と名詞がセットになって「句」を形成します。
「句」とは、「主語+動詞がない2語以上の語のまとまり」です。
そして句とセットでみてもらいたい「節」とは、「主語+動詞がある2語以上の語のまとまり」です。
句と節については、後日の記事で詳しく説明いたします。
その句が「形容詞句」か「副詞」句となって、修飾語句として何かを修飾するのです。
つまり、「前置詞+名詞」→「形容詞句」or「副詞句」
前置詞の種類は、動詞のように無数にあるのではなく、なんぼかマニアックなものを除けば、30種類くらいです。
ただし注意が必要なのが、それらの前置詞がいつも前置詞なのかというと、そうではないという点です。
実は「副詞」の場合もあるのです。
それによく該当するのが、メジャーな前置詞、つまり「基本前置詞」です。
前置詞なのか副詞なのかの見分け方は、「名詞とセットになっているかどうか」です。
副詞ならば、名詞とくっつきません。
副詞は名詞を修飾できない詞ですから。
そして副詞の場合はよく「基本動詞」とセットになって動詞を修飾します。
これがいわゆる「句動詞」というヤツです。
前置詞ならば、名詞とくっついて形容詞句や副詞句となって何かを修飾します。
この違いよろしいですか?
もう一度いいますが、「前置詞は名詞とセット」です。
では論より例文、、ということでここでひとつ。
(1)「He got in the taxi.」 → 「彼はタクシーに乗った。」
V 前置詞+名詞
(2)「The train got in.」 → 「電車がついた。」
V+副詞
(1)では「in」に名詞が伴っているので「in」は前置詞です。
(2)では「in」に名詞が伴ってないので「in」は副詞です(動詞を修飾)。
この2つの例文をみて何を思いましたか?
「get in」という同じ言葉でも、意味が全く違いますよね?
これは前置詞「in」が前置詞として働くのか副詞として働くのか違いによって、基本動詞「get」の意味が変わってくるからです。
このように「基本動詞+前置詞」の意味は状況によって変わります。
では全ての意味を覚えなければいけないのか?
もちろん「答えはノー」です。
ではどうしていけばいいいかというと、それぞれの前置詞の本質イメージをしっかりつかむことが大事!
ということで、「前置詞は基本イメージが全て」といっても過言ではありません。
▢ 前置詞はイメージが大事
前置詞は、そのときの状況によっていろんな意味をもちます。
特にそれが顕著なのが、最も使われる基本的な前置詞なのです。
英語を学習してて思うのですが、「基本動詞」や「基本前置詞」をマスターするのが、一番難しいところではないのかと。
状況によりいろんな意味をもつ前置詞の、1コ1コの意味なんて覚えてられません!
ということで、前置詞にはちゃんと基本イメージがあります。
基本イメージ自体を覚えることは簡単です。
「本質イメージをベースにして、その時に適した意味へと膨らませていく」
このスタンスで、前置詞の学習をしていってください。
では以降、1コ1コ前置詞をみていきます。
▢ 「to」
基本イメージ → 「到達」
・「The train is bound to Tokyo Station.」
S V C M
「電車は東京駅に行きます(直通で)。」
・「He is kind to her.」
S V C M
「彼は彼女に(対して)親切だ。」
▢ 「at」
基本イメージ → 「一点」
・「The train arrived at Tokyo Station.」
S V M
「電車が東京駅に着いた。」
・「He kicked at a ball.」
S V M
「彼はボールをめがけて蹴った。」 ← ボールを蹴ったかまでは述べていない。
因みにこの例文と下の例文を比べてください。
「He kicked a ball.」
S V O
「彼はボールを蹴った。」 ← 実際にボールを蹴った。
▢ 「on」
基本イメージ → 「接触」
・「The cup is on the table.」
S V M
「コップはテーブルの上にある。」
・「This machine is on sale.」
S V M
「このマシーンはただいま販売中です。」
▢ 「off」
基本イメージ → 「面からの分離」
・「The paper fell off the table.」
S V M
「紙がテーブルから落ちた。」
・「Switch off the light, please.」
V M O ← この場合「off」は副詞として「switch」を修飾。
「明かりを消してください。」
▢ 「for」
基本イメージ → 「対象を求めるように向かって」
・「The train is bound for Tokyo Station.」
S V C M
「電車は東京行きです。」 ← 「直通」ではなく「途中停車」あり。
・「Are you for him ?」
V S M
「彼に賛成ですか?」
▢ 「by」
基本イメージ → 「そばに」
・「Let's go by train.」
VO C M ← 「let's go」=「let us go」(第5文型)
「電車で行きましょう。」
・「Please come here by seven.」
V M M
「7時にここに来てください。」
▢ まとめ
以上前置詞のルール・使い方についてみましたが、いかがでしたか?
前置詞は動詞のように無限にあるわけではないのですが、シチュエーションによって意味が変わってくるので、一筋縄ではいきません。
「for」や「by」のような基本前置詞は、日常でよく使われる基本動詞とくっついて、多様な意味になりますので、その1つ1つの意味を暗記していくだけでは、脳がいくつあっても足りません。
そこでポイントになるのは、それぞれの前置詞の本質イメージをつかみ、そこから意味を膨らませていく、こいうことでしたよね?
これが基本的な、前置詞のアプローチになります。
では、今回の記事のポイントの整理をしていきます。
①前置詞とは、名詞の前に置く詞。「前置詞+名詞」のセット。
②「前置詞+名詞」がセットになって「句」となり、「形容詞句」や「副詞句」になる。
③基本前置詞は、単体で「副詞」の場合もある。そのときは副詞だから、名詞とセットになることはない。たいていその副詞は、動詞にかかる。
④前置詞の学習の基本は、それぞれの前置詞の基本イメージを知り、それをベースにして、そのときに適した意味へとふくらませていくこと。
⑤「to」の基本イメージは「到達」。
⑥「at」の基本イメージは「一点」。
⑦「on」の基本イメージは「接触」。
⑧「off」の基本イメージは「面からの分離」。
⑨「for」の基本イメージは「対象に求めるように向かって」。
⑩「by」の基本イメージは「そばに」。
前置詞はまだまだ続きます。
次の記事で、いろんな前置詞の基本イメージを紹介いたします。
今回の記事は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆