関係詞(2) 関係副詞
こんにちは 、孤独なライターです(^^♪
今回のテーマは関係詞の1つ「関係副詞」について!
関係詞の役割は「文と文を合体させる」そして「節を使って名詞を修飾する」ことでしたね。
関係詞の節は「名詞を修飾する節」ですので、関係詞節は「形容詞節」になります。
みなさんに覚えていただきたい関係詞は、2種類。
「関係代名詞」と「関係副詞」です。
この2つの使い分けを知らなければいけません。
前回の記事で学習したことは、「関係代名詞」を使うと、関係詞の節の中で「アナが空く」んでしたね?
しかし「関係副詞」を使うと、関係詞の節の中で、「アナが空く」という現象は起きません。
これが「関係代名詞」と「関係副詞」の大きな違いです。
では今回の記事の流れについて。
最初に、「関係副詞を使うのはどういう時なのか」を説明します。
関係副詞は4種類あるのですが、それについても言及していきます。
そして次に、先ほども言ったことですが、関係副詞を使っても関係詞節内に「アナが空く」という現象は起きないということですが、それについて少し詳細に触れていきたいと思います。
ではいきます。
☐ 関係副詞とは?
「関係副詞」とは、関係詞を使って名詞(先行詞)を修飾するとき、関係詞節内で「副詞」として働く「関係詞」です。
関係副詞は何種類かあり、先行詞によって使い分けます。
① 先行詞が「場所」 → 「where」
②先行詞が「時」 → 「when」
③先行詞が「理由」 → 「why」
④先行詞が「なし」 → 「how」
☐ 関係副詞の特徴
「関係代名詞」を使って関係詞節をつくると、関係詞節内に「アナが空く」という現象が起こるんでしたね。
しかし「関係副詞」の場合は「アナが空く」という現象は起きません。
なぜかおわかりでしょうか?
「アナが空く」というのは、あるべきはずの英文の要素(「主語」や「目的語」)
がなく、その代わりに「関係代名詞」がその働きを担っているからです。
関係副詞は、関係詞節内で「副詞」の働きをします。
つまり関係副詞節内では、副詞が足りない現象が起こります。
なぜなら、関係副詞がその働きを担っているからです。
しかし「副詞が足りない!」からといって「アナが空いてる」とはいいません。
「アナが空いた文」というのは、英文の主要素である「主語」や「目的語」が足りてない文、のことなんです。
☐ 関係副詞の例文
関係詞節内に「アナがない」ことにも注目して例文をみてください。
①「where」(先行詞が「場所」)
・「This is the city where I was born.」
「ここは、私が生まれた町です。」
先行詞は「the city」。
この例文は以下の2つの文を合体させたものです。
(1)「This is the city.」
(2)「I was born in the city.」
またこの例文は「関係代名詞」を使って言い換えることもできます。
「This is the city which I was born in ▢.」
一般的により自然な文なのは、、
「This is the city in ▢ which I was born.」です。
先行詞が「the city」で、関係詞節内の「in」の後に「アナが空いて」います。
②「when」(先行詞が「時」)
・「Today is the day when we have to finish the work.」
「今日は、その仕事を終わらせなければならない日だよ。」
先行詞は「the day」。
またこの英文は関係代名詞を使って以下のように変えれます。
「Today is the day on ▢ which we have yo finish the work.」
関係代名詞節の中の「on」の後ろにアナが空いてます。
「which」が「on」の目的語としています。
③「why」(先行詞が「reason」)
・「That is (the reason) why he missed the train.」
「こういうわけで、彼は電車に乗り遅れました。」
この表現はよく「the reason」が省略されます。
④「how」「先行詞なし」
・「Could you tell me how I can get to the station ?」
V O(1) O(2)
「最寄りの駅までどう行けばいいか教えて頂けませんか?」
「how」は先行詞をとりません。
また関係代名詞を使って以下のように言い換えることもできます。
「Could you tell me the way in ▢ which I can get to the station ?」
先行詞は「the way」。
「in」と「which」の間にアナが空きます。
「in」の目的語の働きを「which」が担ってます。
▢ まとめ
関係副詞をみてきましたが、どうでしたか?
関係代名詞と関係副詞を使い分けることができそうですか?
関係代名詞と関係副詞の記事からわかる通り、関係詞節を使って名詞を修飾するとき、どんな名詞を修飾するかによって、「関係代名詞」を使うか「関係副詞」を使うのかが決まります。
関係代名詞を使う場合は、修飾する名詞(=先行詞)が、関係詞節中で「主語」や「動詞/前置詞の目的語」として働く場合です。
では今回のポイントをまとめていきます。
①関係副詞を使う場合は、先行詞が関係詞節中で「副詞」として働く場合。
②関係副詞を使う場合は、関係詞節中で「アナが空く」という現象は起きない。関係副詞を使うとき、関係詞節中で「副詞」が足りない現象が起きるが、だからと言って「アナが空く」とは言わない。「アナが空く」とは、「主語」や「動詞/前置詞の目的語」が足りないことをいう。
③関係副詞は4種類。
・先行詞が「場所」 → 「where」
・先行詞が「時」 → 「when」
・先行詞が「理由(the reason)」 → 「why」
・先行詞が「なし/the way」 → 「how」
「関係詞(2) 関係副詞」の解説は以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
関係詞(1) 関係代名詞
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回は「関係詞」の1つ、「関係代名詞」についてやっていきます。
中学3年から習う分野ですが、中学英語の1つの山場であり、また高校英語となるともっと複雑になるので、英文法の中ではわりと難関かもしれません。
ただし新しく覚えることは、そんなにないと私は思います。
今までの当ブログの文法カテゴリーの記事を、ひと通り理解できていれば「関係詞」で新しく覚えることはそんなにありません。
関係詞は2回に分けて記事を書きますが、みなさんに一番注目していただきたいのが、「なぜ関係詞を使うのか」「どういう時に関係詞を使うのか」というところです。
そういった疑問は、さっそく今回の記事のトップバッターで説明します。
その内容を意識しながら関係詞の記事をお読みください。
では今回の記事の流れについてです。
まずは関係詞とはなにか、関係詞の役割についてみていきます。
そして関係詞は大きく分けて2種類。
「関係代名詞」と「関係副詞」です。
今回の記事では「関係代名詞」をピックアップします。
関係代名詞のポイントは、「文中にアナが空く」ということ!
これは一体どういう現象なのかに注目してください。
では、中学英語の難関と言われている分野をやっていきます。
▢ 関係詞とは?
「関係詞」とは、節(SVがある2語以上のまとまり)を使って「名詞を修飾する」ときに使われる英文法です。
例えば、、
①「I know a man.」
「ある男の人を知ってる。」
②「The man can speak English.」
「その男の人は英語を話せる。」
この2つの文を1つにまとめたい!
こういう時に活躍するのが「関係詞」なんです。
①②を関係詞を使ってまとめると
③「I know a man who can speak English.」
SVO SVO ←(who自体でS)
「英語を話せるある男の人を知っているよ。」
この文中で関係詞は「who」です。
「who」がその「左のSV」と「右のSV」を関係づけてます。
「関係詞」の役割は「文と文を合体させ、名詞を修飾する」ということです。
「関係詞」は中学英語から習いますが、躓く生徒が多く、そういう点では「関係詞」は中学英語の山場だといえます。
でもでも「関係詞」の役割をしっかり理解していれば大丈夫ですから。
関係詞節の配置場所は、修飾する名詞の直後です。後置修飾!
そして関係詞節で修飾される名詞を「先行詞」といいます。
先ほどの例文③でいうと先行詞は「a man」です。
皆さんに紹介する関係詞は2種類あります。
(「複合関係詞」といものを除いて)
「関係代名詞」と「関係副詞」というものです。
堅苦しそうな文法用語だから、拒否反応が起こりそうですが難しくありません。
みなさんを簡単に理解させるように、努めてまいりますのでよろしくお願いします。
関係詞はほかにも「複合関係詞」とかありますが、中学英語・日常会話レベルでは「関係代名詞」と「関係副詞」でOKです。
もう一度繰り返します。
「関係詞」の基本は「文と文を合体させ、名詞を修飾」です。
今回の記事では「関係代名詞」やります。
「関係副詞」は次回。
▢ 関係代名詞とは?
「関係代名詞」とは、関係詞を使って名詞(先行詞)を修飾する際、関係詞節中で「主語」や「動詞の目的語」や「前置詞の目的語」の位置に本来くるものです。
「関係副詞」は関係詞節中では「副詞」として働きます。
関係代名詞にも種類があり、先行詞によって使い分けられます。
① 先行詞が「人」 → 「who」
② 先行詞が「モノ」 → 「which」
③ 先行詞が「人」「モノ」 → 「that」
④ 「who」「which」「that」の所有格 → 「whose」
▢ 関係代名詞の特徴
関係代名詞を使って関係詞節をつくると、ある現象がおこります。
それは関係詞節内に「アナができる」という現象です。
つまりどういうことかというと、関係詞節内にあるべきはずの「主語がない」「目的語がない」現象がおきます。
それもそのはず!
「関係代名詞」自体が、関係詞節内の「主語」なり「目的語」になるからです。
では例文を使って関係代名詞の特徴をみていきます。
①主語の位置にアナがある
・「I know a Japanese who ▢ can speak Spanish.」
SVO SVO←「who」自体でS
「スペイン語話せる日本人知ってるよ。」
先行詞は「a japanese」。
関係代名詞「who」が、左右の「SV」を関係づけてます。
はい、そして「can」の前に「主語」がありません。
アナが空いてます。
「who」が主語として働いているからです。
②動詞の目的語の位置にアナがある
・「This is the book which I read ▢ yesterday.」
SVC SVO←「which」自体でO
「これは昨日読んだ本です。」
先行詞は「the book」で、「read」の目的語がありません。
ここにアナが空いています。
「which」が目的語として働いているからです。
「なんで「read」の目的語の位置に「which」を置かないのか?」
と思う人もいるかもしれませんが、できません!
先行詞の後に関係詞を置いて「これから関係詞節が始まりますよ」
という合図を出さなければならないからです。
③前置詞の目的語の位置にアナがある
・「This is the city which I live in ▢.」
SVC SV
「ここは私が暮らしている町です。」
先行詞は「the city」です。
前置詞「in」の目的語がありません。
アナが空いています。
関係代名詞「which」が「in」の目的語として働いているからです。
▢ 関係代名詞の例文
どこにアナが空いているのかも注目してください。
①「who」 → 先行詞が「人」
・「I have a friend who teaches English.」
「英語の先生やってる友達いるよ。」
「who」と「teaches」の間にアナがあります。
「who」が主語の代役をしてます。
・「The girl who(whom) I met on a bus yesterday was my ex-girlfriend.」
「昨日バスに乗ったとき会った女の人は、僕の元カノだった。」
「met」と「on」の間にアナがあります。
「who」が「met」の目的語の役割をしてます。
②「which」 → 先行詞が「モノ」
・「I read a book which was one of the best selling books last year.」
「去年ベストセラーの本読んだよ。」
「which」と「was」の間にアナがあります。
「which」が主語の働きをしてます。
・「The pen which I bought last week was a defective product.」
「先週買ったペンは不良品だったよ。」
「bought」と「last」の間にアナがあいてます。
「which」が「bought」の目的語の働きをしてます。
③「that」 → 先行詞が「人」「モノ」
「先行詞が人なら「who」、モノなら「which」を使えばいいのでは?」
という疑問を持った方もいるのではないかと思います。
しかし「that」ではければならないこともあります。
これは後ほど記事を更新したときに説明します。
④「whose」 → 先行詞は「人」「モノ」関わらずなんでも
関係代名詞の「所有格」です。
・「I know a man whose wife is beautiful.」
「きれいな奥さんをもつある男性を知ってますよ。」
先行詞は「a man」で、関係代名詞は所有格の「whose」です。
「a man」の「wife」ということで、関係代名詞は関係代名詞の所有格の「whose」です。
▢ まとめ
「関係詞の基本」「関係代名詞」についてみてきましたが、いかがでしたか?
関係詞とはどういうときに使うのか、把握できましたか?
とにかく重要なことは、関係詞を使うのは「SV(節)を使って、名詞を修飾する」場合に使うということです。
これが関係詞の役割になります。
関係詞は大きく分けて、「関係代名詞」と「関係副詞」。
次回の記事で関係副詞をやりますので、この2つの使い道の違いを、次回の記事をお読みいただいて明確にしてください。
では今回のまとめです。
①関係詞を使うのは、SV(節)を使って名詞を修飾するとき。修飾する名詞と節の内容を合体させる。
②関係詞の配置場所は、修飾する名詞の直後。
③修飾する名詞の直後に「関係詞」を置いて、これから関係詞節が始まりますよ、という合図を出す。
④関係詞は2種類。「関係代名詞」と「関係副詞」。
⑤関係代名詞とは、関係詞節のなかで「主語や動詞・前置詞の目的語」として働く。
⑥関係副詞とは、関係詞節のなかで「副詞」として働く。
⑦関係代名詞を使うと、関係詞節の中に「アナ」ができる。つまり、主語や目的語がなくなる。それもそのはず、⑤の内容の通り。
⑧関係代名詞の種類。
・先行詞が「人」 → 「who」
・先行詞が「モノ・コト」 → 「which」
・先行詞が「人・モノ・コト」 → 「that」
・「who」「which」「that」の所有格 → 「whose」
「関係詞(1) 関係代名詞」の説明は以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
準動詞(3) 分詞
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事は準動詞の1つ「分詞」について!
分詞自体は中学英語から出てきますが、高校英語になると複雑な内容になってきて、これもまた苦手な人が多い分野なんです。
でもそれはちゃんと教わっていないから。
分詞の文法事項はあまり難しくありません。
当ブログで理解していただけるように顔晴ります。
ちなみになんですが、中学英語で習う「進行形」と「受身表現」は、実は分詞を使った表現なんです。
では今回の記事の流れについて。
まずは「分詞とはなにか」について説明していきます。
ここで、動名詞・不定詞と分詞の区別がつけられるかが1つのポイントです。
次に分詞には2種類あるのですが、先に「過去分詞」というものをみていきます。
「過去分詞」という名前を聞いたことがある人が多いと思うので、まずは馴染のあるものから。
それから「現在分詞」というものを解説していきます。
今回の記事の2つ目のポイントは、過去分詞と現在分詞を使い分けられるかどうか。
ではやっていきます。
▢ 分詞とは?
「分詞」とは、「動詞」をもとにしてつくられた「準動詞」です。
これは他の準動詞と同じことですが、ではどう違うのでしょうか?
まず分詞で成り立ってる句は、名詞句にはなりません。
これは「動名詞」と違う点です。
そして分詞は「形容詞句」「副詞句」として働きます。
しかしこれは「不定詞」と同じです。
では不定詞と何が違うのか?
「分詞」の基本イメージは「実際の状態や行為」「現実感」です。
ここが不定詞と異なる点です。
「不定詞」の基本イメージは「これから先のこと」ですからね。
分詞には2種類あります。
「現在分詞」と「過去分詞」です。
実はですね、、
現在分詞は「現在進行形」で出てくる「ーing」形のこと。
過去分詞は「受身表現」で出てくる「ーed」形のこと。
なんです。
2つの分詞の使い分け方なんですが、これは高校英語でよく生徒が間違う分野でもあります。(でも難しくありません。ちゃんと教わっていないだけです)
どう使い分けるかというとポイントは、、
「修飾される名詞が、分詞のもとになる動詞と、どう関係するのか?」
修飾される名詞 → 動詞に対して「~している、する」なのか
修飾される名詞 → 動詞に対して「~される」なのか
つまり
修飾される名詞 → 動詞に対して「主語」という「動作主」なのか
修飾される名詞 → 動詞に対して「目的語」という「影響を受ける側」なのか
そして
修飾される名詞 → 「~している、する」「動作主」ならば『現在分詞』
修飾される名詞 → 「~される」「影響を受ける側」ならば『過去分詞』
こう区別します。
では実際に例文をみていきます。
「The boy sings a song」 → 「その少年は歌を歌います」
この文をもとに現在分詞・過去分詞の例文をつくっていきます。
・「The boy singing a song is 三郎.」
S V C
「歌を歌っている少年は、三郎です。」
この場合は「現在分詞」です。
動詞「sing」に対して「The boy」は「主語」「動作主」です。
つまり「The boy」と「sing」は『能動関係』です。
「能動関係」であれば、「現在分詞」を使います。
この文では、現在分詞句の「singing a song」が、「The boy」という名詞を後ろから修飾してます。
では次の例文、、
・「The song sung by the boy is famous.」
S V C
「その少年が歌う歌は、有名だ。」
この場合は「過去分詞」です。
動詞「sing」に対して「the song」は「目的語」「影響を受ける側」です。
つまり「the song」と「sing」は『受動関係』です。
「受動関係」であれば「過去分詞」を使います。
以上から準動詞のもとになる「動詞」と修飾される「名詞」の関係によって
「現在分詞」か「過去分詞」が決まります。
では、具体的に分詞を解説していきます。
▢ 現在分詞
①形容詞的な用法
(1)限定用法
・「The singing girl is my girlfriend.」
S V C
「歌っている女の子は、おれの彼女だよ。」
「girl」「sing」は「能動関係」です。
だから「現在分詞」を使います。
・「The boy standing over there is 三郎.」
S V C
「あそこに立っている少年は、三郎です。」
基本的に限定用法は「前から修飾」ですが、分詞が「句(2語以上のSVがない語のまとまり)」の場合は、後置修飾です。
(2)叙述用法
・「He was standing over there.」
V C
「彼はあそこに立っていた。」
この現在分詞を使った叙述用法は、中学校で習ういわゆる「進行形」のことなんです。
この例文は「過去進行形」です。
②副詞的な用法
(1)動詞を修飾
・「He came in smiling」
「彼は笑顔で入ってきた。」
「smile」と「he」は「能動関係」なので「現在分詞」(~しながら)を使います。
分詞「smiling」が動詞「came」を修飾してます。
(2)文全体を修飾 → 「分詞構文」と呼ばれる
現在分詞を使った「分詞構文」です。
分詞のもともとの「動詞」と修飾する文の「主語」が、「受動関係」なのか「能動関係」なのかを判断するだけです。
判断して「現在分詞」なのか「過去分詞」なのかを決めるだけ。
・「Flankly speaking, I think he is being idiot.」
「はっきり言って、彼はバカなことをしている。」
「I」と「speak」は「能動関係」なので、「現在分詞」を使います。
▢ 過去分詞
①形容詞的な用法
(1)限定用法
・「The stolen bicycle was found.」
S V C
「盗まれた自転車がみつかった。」
「stolen」は動詞「steal」の過去分詞です。
「bicycle」と「steal」は「受動関係」です。
だから「過去分詞」となります。
・「This is the present given by him.」
C M
「これは彼からもらったプレゼントです。」
「the present」と「give」は「受動関係」なので「過去分詞」を使います。
(2)叙述用法
・「He is loved by her.」
V C
「彼は彼女から愛されている。」
・「I was surprised at the news.」
V C
「そのニュースを知ってビックリした。」
これらの過去分詞を使った叙述用法は、中学英語で習ういわゆる「受身の文」です。
そうです「受動態」というやつです。
②副詞的な用法
過去分詞を使った「分詞構文」です。
(1)動詞を修飾
・「He made a speech surrounded by many audiences.」
M
「彼は、たくさんの聴衆に囲まれながら演説をした。」
「he」と「surround」は「受動関係」なので「過去分詞」を使います。
「surrounded by many audiences」が副詞句として、動詞「made」を修飾します。
(2)文全体を修飾 → 「分詞構文」と呼ばれる
「分詞構文」の役割は、「副詞句」として文全体に情報を与えて文全体を修飾することです。
「分詞構文」は苦手な高校生も多いですが、大丈夫です。
分詞の基となる「動詞」と「修飾される対象」が「受動関係」なのか「能動関係」なのかをわかればいいだけですから。
分詞のもともとの「動詞」と修飾する文の「主語」が、「受動関係」なのか「能動関係」なのかを判断するだけです。
・「Judged from common sense, his behavior is a little rude.」
M SVC
「常識的にみると、彼の態度は少し無礼だ。」
「his behavior」と「judge」は「受動関係」なので、「過去分詞」にします。
過去分詞句「Judged from common sense」という「副詞句」が、「his behavoir is a little rude」という「文全体」を修飾してます。
▢ まとめ
以上準動詞の「分詞」をみてきましたが、いかがでしたか?
現在分詞と過去分詞の使い分け方のポイントを把握できましたか?
「進行形」は現在分詞が使われていて、「受身表現」は過去分詞 が使われた準動詞の1つであるということに、「へぇーーなるほど」と思われた方もいるのかと........
では今回の記事のまとめに移ります。
①動詞を基にして成り立った分詞句は、名詞句にはなれない。これは「動名詞」と決定的に異なる。
②分詞句は、形容詞句・副詞句として働く。これは「不定詞」と共通する。
③分詞の基本イメージは、「実際の状態や行為」「現実感」。ここが不定詞と決定的に異なる。
④分詞は2種類。「現在分詞」と「過去分詞」。
⑤この2つの使い分け方は、「分詞によって修飾されるターゲット」が、「分詞をつくる基の動詞」と、どういう関係かできまる。
⑥「どういう関係か」とは、「修飾されるターゲット」が「~している・する」といった動詞と『能動関係』なのか、「~される」といった動詞と『受動関係』なのか、ということ。
⑦『能動関係』ならば「現在分詞」を、『受動関係』ならば「過去分詞』を使う。
⑧分詞句が形容詞句であれば、「限定用法」と「叙述用法」がある。現在分詞の叙述用法は「進行形」のことで、過去分詞の叙述用法は「受け身表現」のこと。
⑨高校で習う「分詞構文」とは、副詞として文全体を修飾するもの。日常会話ではあまり使われない。
「準動詞(3) 分詞」の解説は以上!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
準動詞(2) 動名詞・不定詞
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回のテーマは、準動詞の1つである「動名詞」と「不定詞」についてです。
準動詞ということで、どちらとも動詞を活用するわけですが、どちらも名詞句になることができてしまうので、じゃぁどちらを選べばよいか迷うところであります。
特にこの傾向が強くなるのは、高校英語ですね。
しかし動名詞と不定詞の基本イメージは、異なるというか相反するものなのです。
ですのでここでも、基本イメージを知ることが大事!
今回のポイントは、動名詞と不定詞の基本イメージを、対比させながら把握することです。
では今回の流れについてです。
まずは動名詞から入り、基本イメージや文法事項について解説していきます。
そして次に、動名詞が実際にどういうふうに使われるのかを、例文で確認していきます。
1つ留意したい文法事項は、動名詞は名詞句にしかなれませんが、不定詞は名詞句だけでなく、形容詞句や副詞句にもなれるという点です。
ではまずは、動名詞からいきます(^^♪
▢ 動名詞とは?
「動名詞」とは、「動詞」を「名詞化」した「準動詞」です。
名詞にすることで、準動詞のカタマリが「主語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」になれます。
動名詞のつくりかたは、動詞の語尾に「ーing」をつけます。
「ーing」形の基本イメージは、「途中」「躍動感」です。
「動名詞」と次の「不定詞」は一見意味は同じような感じですが、基本イメージは異なります。
動名詞は「ーing」形なので「途中」「躍動感」の意味が含まれ、そこから「すでに起こっていること」「習慣的な行為」「習慣的行為に対する一般論」へと意味が広がっていきます。
「不定詞」のイメージと対比させると理解が深まると思います(^^♪
不定詞も「名詞句」をつくれますが、「名詞として」の色合いをより強く出せるのは、「動名詞」のほうです。
動名詞は「前置詞の目的語」になれますが、不定詞は名詞句になっても「前置詞の目的語」にはなれません。
では動名詞を使った例文をみていきます。
▢ 動名詞の例文
「play baseball in the park」 を動名詞化
①動名詞が動詞の目的語
・「I like playing baseball in the park.」
S V O ← 動名詞句
「その公園で野球をするのが好き。」
名詞化されて「playing baseball in the park」という「名詞句」になり
これ全体が「likeの目的語」になってます。
②動名詞が主語になる
・「Playing baseball in the park is prohibited.」
S ← 動名詞句 V C
「公園で野球をするの、禁止されてますよ。」
名詞化されて「Playing baseball in the park」全体が「主語」になってます。
③動名詞が前置詞の目的語になる
・「I am interested in playing baseball in the park.」
V C M ← 前置詞+動名詞句
「その公園で野球するの興味ある。」
動名詞化された「playing baseball in the park」全体が、前置詞「in」の目的語になってます。
次に「不定詞」にいきます (^^♪
▢ 不定詞とは?
「不定詞」は、「これから先の事」「これから可能性がある」ことを表す「準動詞」です。
つまり不定詞の基本は「まだしていないこと」(例外はありますが)
ここが「動名詞」と根本的に異なるところです。
動名詞 → 「あったこと・今あること」「習慣的なこと」
不定詞 → 「これから先のこと」「まだしていないこと」
不定詞の公式 → 「 to + 動詞の原形 」
文中で「不定詞のまとまり」がどう働くかというと、「名詞句」「形容詞句」「副詞句」です。
中学2年の英語でみんながよくわからないのが、不定詞の使い分けの問題です。
「名詞的用法」だの「形容詞的用法」だの「副詞的用法」だの覚えてませんか?
これです、これ。
私も当時はわかっていませんでした。
そもそも「名詞」「形容詞」「副詞」の、役割を知らなければわかりません。
学校ではこの大事なことを、ちゃんと教えてくれないのです。
だからわかるわけないのです。
はい、、では不定詞を使った例文をみていきます。
▢ 不定詞の例文
①名詞的用法
要するに「名詞句」にされた不定詞の使い方ということ。
・「To talk in the library is prohibited.」
S ← 不定詞句 V C
「その図書館でお話することは禁止されてる。」
「To talk in the library」が「名詞句」になって全体が「主語」になってます。
この文は、ただ単に「その図書館でお話することは禁止されていますよ」と「一般論」に近いことを言っています。
もしこれが「動名詞」だと、「実際に誰かがその図書館でお話してて、それを見た人が『お話は禁止だよ』と注意するようなシチュエーション」になります。
②形容詞的用法
要するに「形容詞句」にされた不定詞の使い方ということ。
「形容詞的」なので不定詞句が名詞を修飾します。
・「Would you like something to drink ?」
V O M ← 形容詞句
「何か飲み物はいかがですか?」
「to drink」が名詞「something」を修飾してます。
③副詞的用法
要するに「副詞句」にされた不定詞の使い方ということ。
・「I went to Canada to study English.」
M ← 副詞句
「英語を勉強するためにカナダに行きました。」
「英語を勉強するために」「行った」と、不定詞句「to study English」が副詞句として、動詞「went」を修飾してます。
不定詞の副詞句の場合は、動詞の他に文全体を修飾することもあります。
▢ まとめ
そのためには、両社の基本イメージを知るところから始まります。
あと今回の記事のポイントは、不定詞の、名詞句・形容詞句・副詞句を区別できるかどうか。
これは主にリーディング対策になります。
では今回のまとめに入ります。
①動名詞とは、「動詞」を使って「名詞句」にした「準動詞」。
②動名詞の形は「doing~」。基本イメージは「躍動感」。
③「躍動感」から動名詞は、「すでに起こっていること」「習慣的な行為」を表すときに使う。
④動名詞句は名詞句だから、主語・動詞の目的語・前置詞の目的語になる。
⑤不定詞とは「動詞」を使って、名詞句・形容詞句・副詞句をつくる「準動詞」。
⑥不定詞の形は「to do(動詞の原形)~」。基本イメージは「これから先のこと」「まだしていないこと」。
⑦不定詞の名詞句は、前置詞の目的語にはなれない。
⑧不定詞の句が形容詞句の場合は、直前の名詞を修飾。
⑨不定詞の句が副詞句の場合は、動詞・文全体を修飾。
動名詞の名詞句と不定詞の名詞句を、使い分けられるようになりましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
準動詞(1) 原形
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事から3回に分けて、「準動詞」という意味不明の用語についてみていきます。
おそらく「準動詞」ときいても、なんのことかわからない方が多いのではないかと思います。
私の経験から言っても、予備校で英語を一番勉強していた時も、そして大学(外国語学部英米学科)のときも、「準動詞」という用語について勉強をした記憶はありません。
(社会人になってから、参考書を通して初めて知りました)
ですが準動詞の中身を学習していけば、聞いたことがある関連用語が出てきます。
因みに、準動詞に区分される文法事項は高校英語です。
中学生のみなさんにとっては、大変かと思いますがいづれ学習することなので、当ブログでトライしていただければ幸いです。
それから中学英語で習う「現在・過去進行形」と「受身表現」も、準動詞を使っています。
準動詞ができるようになる大きいメリットは、長い英文を理解する・使えるようになることです。
今回の記事の流れはm、まずは「準動詞とはなにか?」ということについて解説していきます。
次に準動詞の性質と種類についてやっていきます。
そして最後に準動詞の1つである「(動詞の)原形」について解説していきます。
準動詞に強くなれば、受験生のみなさん、並び替え問題や英作文もよりできるようになりますので、顔晴りましょう。
ではいきます。
▢ 準動詞とは?
「準動詞」は「動詞」と深い関わりがあります。
「準」とつくぐらいなので、動詞と密接です。
それは「動詞」の機能をもちながら、しかし文中では「品詞上動詞に分類されず」、名詞(句)・形容詞(句)・副詞(句)として働くものです。
品詞的には完全な動詞ではないけれども、「動詞と同じような使い方をしますよ」
というわけで「準」「動詞」と名前がつけられているわけです。
要は、動詞を使って名詞(句)・形容詞(句)・副詞(句)を作るためにあると。
だから、動詞をある程度知っていなければならないんです。
動詞を知らなければ、準動詞もわかりません(笑)
でも最初は、中学レベルの動詞を知っているくらいで大丈夫かと。
日常会話だったら、中学英語で十分と言われているくらいだし、、
話がペッコばり脱線、、本線に戻します。
例を1つ出します。
「I study English.」
「僕は英語勉強します。」
この1文では、動詞が「study」で目的語が「English」ですね?
では動詞「study」を準動詞化させた文を2ついきます!
①「I like studying English.」
「僕、英語勉強するの好きだよ。」
この英文の動詞は?、、「like」ですね?
そして「like」に対する目的語は?、、、「studying English」です。
つまり、、「英語を勉強すること」。
ここでは、「動詞」の「study」を「準動詞化」させて名詞句を作ってるわけです。
②「To study English is important.」
「英語を勉強することは重要だ。」
この例文の動詞は「is」です。
そして「is」に対する主語は、「to study English」。
つまり「英語を勉強すること」。
①の例文と同じく、準動詞で「名詞句」をつくって「主語」にしているわけです。
▢ 準動詞の性質
①基本時制(過去形・現在形)は考慮しない
例えば「これは過去の文だから、準動詞にしても過去形にしなきゃないのかな、、
だから準動詞にしても、-ed を語尾につけなきゃないのかなぁ?」
答えは、、「NO」です。
過去のことだから、準動詞にしても過去形で表すといったことはありません。
文の内容が「過去か現在か」といったことを示すのは、「準動詞」ではなく
あくまで「動詞/助動詞」です。
簡単に言うと、、
動詞をもとに「準動詞」を考えるとき、「過去形」か「現在形」なのか、といったことは考えないということです。
②人称によって形が変わるということはない
動詞を準動詞にしたとき、主語が「私」とか「彼女」とか「彼ら」だから、それに合わせて一般動詞の語尾に「s」をつけることはしません。
準動詞化するにあたって、人称の違いは考慮に入れません。
▢ 準動詞の種類
4種類です。
①原形
準動詞の1つ、「原形」です。
よく「動詞の原形」と呼ばれます。
過去形の「ーed」、三人称単数の「ーs」をつけない、なーーんにも動詞につけない「動詞そのままの形」です。
「動詞そのもの」です。
②動名詞
「動名詞」とは、「動詞」を「名詞化」した「準動詞」です。
名詞にすることで、その部分を「主語」「目的語」にさせることができます。
元の動詞を「ーing」形にかえて、「動名詞」にします。
③不定詞
「不定詞」の公式は、「to + 動詞の原形 」
基本イメージは「これから先のこと(可能性)」
動詞を不定詞にすることで、その部分を「名詞句」「形容詞句」「副詞句」にすることができます。
④分詞
不定詞が「これから先のこと」をイメージするのに対して、「分詞」の基本イメージは、「実際の状態や行為・現実」です。
そして「分詞」には2種類!
1つ目は「現在分詞」。
イメージは「実際に起こっていること」です。
動詞が「ーing」化(動名詞と同じ)されて、分詞化されます。
2つ目は「過去分詞」。
イメージは「実際にされた」です。
動詞が「ーed」化(これは規則変化)されて、分詞化されます。
まずは準動詞の1つ「原形」をみていきます(^^♪
▢ 準動詞 「原形」
準動詞の1つ目、「原形」は3パターン。
①助動詞の後は「動詞の原形」
主語が何であろうと、助動詞がきたら「 助動詞 + 動詞の原形 」です。
・「She will be happy sometime」
助動詞 + 動詞の原形
「彼女、いつか幸せになるだろう。」
・「Ken must go immediately.」
助動詞 + 動詞の原形
「ケンは今すぐ行かなければならない。」
主語が三人称単数だから「goes」ではなく、「must」という助動詞があるので動詞は原形の「go」になります。
②知覚動詞・使役動詞の後にくる準動詞は「原形」
・「知覚動詞」.........「see」「hear」など。
「見たり」「聞いたり」するといった類の動詞です。
・「使役動詞」.........「make」「have」など。
「人/ものに、~させる」という意味の動詞です。
文型は「第5文型」で「S V O C」の形。
「 S は O=C である状態を V する 」が第5文型の意味でしたね。
知覚動詞・使役動詞では、「 C 」のところに「(動詞の)原形」がきます。
・「I saw him get into a car.」
S V O C(原形) M
「彼が車に乗り込むところをみた。」
「get」は「(動詞の)原形」です。
・「I made him read the book.」
S V O C(原形) 「read」のO
「彼にその本を読ませた。」
「read」は「(動詞の)原形」です。
③命令文
・「keep your station clear.」
V(原形)
「自分の持ち場をきれいにしとけ。」
命令する相手は必ず「you」です。
(第三者に「指令」はくだせますが、「命令」はどう考えてもできません。)
この場合も、動詞は原形です。
▢ まとめ
以上準動詞の基本事項と「動詞の原形」をみてきましたが、いかがでしたか?
準動詞を使えるようになると、1文が長い英文を理解できるようになります。
というのは英文を読むとわかりますが、準動詞によって英文が長くなることがよくあるからです。
では今回のまとめに入ります。
①準動詞は、動詞の機能をもつが、品詞上動詞には分類されない。動詞の機能でまとめられた句が、名詞句・形容詞句・副詞句として働く。
②要は動詞を使って、動詞句・形容詞句・副詞句をつくれる。
③準動詞の句をつくるとき、基本時制(現在形・過去形)については、考慮しない。
④準動詞の句をつくるとき、人称によって動詞の語尾に「-s」をつけたりしない。人称は関係ないということ。
⑤準動詞の1つ「動名詞」とは、動詞を使って「名詞句のみ」をつくるもの。「doing~」の形になる。
⑥準動詞の1つ「不定詞」とは、動詞を使って「名詞句」「形容詞句」「副詞句」をつくるもの。「to do~」が不定詞の公式。基本イメージは「これから先のこと」。
⑦準動詞の1つ「分詞」とは、動詞を使って「形容詞句」「副詞句」をつくるもの。分詞は2種類。「doing~」の形をとる「現在分詞」と、動詞の語尾が「ーed」になる「過去分詞」がある。分詞の基本イメージは「実際の状態や行為といった現実」。
⑧準動詞の1つ「(動詞の)原形」とは、動詞になにもつけないそのままの形。原形を使うときは、「助動詞の直後」「知覚動詞・使役動詞の後(補語として)」「命令文の動詞」。
「準動詞 原形」は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
助動詞(3)
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回の記事も引き続き、具体的に助動詞をみていきます。
前回の記事で学習した助動詞と違って、今回扱う助動詞は過去形がないものが多いことと、完全な助動詞ではないものの、助動詞相当のものが出てきます。
前回の助動詞よりはマイナーなものばかりですが、普通に日常会話に出てきそうなものばかりですので、覚えていただきたいと思います。
いずれ助動詞(相当)ですので、それぞれの基本イメージがあります。
今回学習するのは、「should」「ought to」「shall」「had better」「need」「used to」「dare」です。
因みに「need」と「dare」は、助動詞だけでなく動詞としても使うことができます。
「should」「shall」「had better」は、「アドバイスする」という共通の意味がありますが、その強さ具合が異なったりと、少しニュアンスが変わってきますので、そのあたりも留意しながら似てる助動詞を比較しつつ、基本イメージをつかんでいってください。
では、さっそくいきましょう。
☐ 「should」「ought to」
基本的イメージ → 「進むべき道」
「should」には「過去形」がありません。
①アドバイス(~すべきだ)
・「You should study English harder.」
「君はもっと英語を勉強するべきだ。」
「するべきだ」と「進むべき道」をアドバイスしています。
一番ポピュラーな「should」の使い方です。
②確信(~なはずだ)
・「That should be OK.」
「それで問題ないはず。」
③万が一(仮定法)
・「Should you have any problem, just let me know.」
「万が一問題があったら、私にお知らせください。」
< ought to について >
「ought to」は「should」と同じ意味で使われます。
・「He ought to know the truth.」
「彼は真実を知るべきだ。」
☐ 「shall」
基本イメージ → 「進むべき道」
基本イメージは「should」と同じですが、「should」よりも強さが増します。
①相手の意向を訊く
・「Shall I open the window ?」 → 「申し出る」
「窓を開けましょうか?」
・「Shall we dance ?」 → 「提案」
「踊りませんか?」
「私(たち)」の「進むべき道」を提示して、相手の意向に完全に従うイメージです。
②確信(~なはずだ)
・「We shall fight on France.」
「我々はフランスで戦うことになるはずだ。」
by ウィンストン・チャーチル
「Should」よりも強い確信を表します。
③法律・契約書など
・「A shall pay the sum of ten thausands yen by the end of every month.」
「Aは毎月の末日までに10000円支払わなければならない。」
▢ 「had better」
基本イメージ → 「緊迫感」
「had better」は正式な助動詞ではありませんが、助動詞相当の使い方をします。
公式は「had better + 動詞の原形」
否定文だと「had better not + 動詞の原形」
①忠告・命令
・「You had better get away from here immediately.」
「今すぐここを脱出しなさい。」
「should」と同じく「~すべきだ」という意味ですが、「had better」のほうが「緊迫感」が強いので、「本当に~するべきだ」と強い意味になるのです。
②強いアドバイス(~したほうがよい)
主語が一人称(I , we)の時に使われることが多いです。
・「We had better eat something.」
「俺たちほんと何か食べたほういいよ。」
もう一度言います。
「should」よりも「緊迫感」が強いのが「had better」
▢ 「need」
基本イメージ → 「必要」
基本イメージってほどでもないですが、「need」の意味は「必要」です。
「need」は動詞としても、助動詞としても使えます。
でも助動詞として使うことはあまりありません。
そして助動詞として「need」に過去形はないので、過去の文にするときは、「動詞」として用い「needed」とします。
①動詞として
・「You don't need to worry about it.」
「それに関して心配する必要はない。」
②助動詞として
・「You needn't worry about it.」
「それに関して心配する必要はない。」
▢ 「used to」
基本イメージ → 「現在と過去との対比」
助動詞相当のフレーズで、「以前は~だったなぁ」という意味で、「過去の習慣や状況」を表現します。
・「I used to go fishing when I was a child.」
「子供の頃、釣りに行ったものだ。」(過去の習慣)
・「There used to be bank here.」
「以前はここに銀行があった。」(過去の状況)
▢ 「dare」
「dare」 → 「あえて~する」「思い切って~する」
「need」と同様に「助動詞」かつ「動詞」で使われます。
①動詞として
・「I must dare to fight against him.」
「勇気をもって彼と対決しなければならない。」
②助動詞として
・「Dare you kiss her ?」
「彼女に接吻する勇気あるかい?」
▢ まとめ
以上で助動詞に関する内容は終了となりますが、みなさんいかがでしたか?
とにかく助動詞の文法的使い方と、1コ1コの基本イメージを知ることは必須です。
私のブログで扱ったもの以外にも助動詞(相当)があるかもしれませんが、このブログで出てきた助動詞だけで十分です。
では今回のポイントをまとめます。
①「should」の基本イメージは「進むべき道」。そこから「~するべきだ」「~なはずだ」という意味へと広がっていく。また仮定法として「万が一」という意味もある。過去形はない。
②「ought to」は「should」と同じ意味。「ought to」も過去形はない。
③「shall」の基本イメージは「進むべき道」。「そうするしかない」という意味が「should」よりも強い。「もう道は1つしかないよね」というイメージ。
④「had better」の基本イメージは「緊迫感」。「~するべきだ」という意味があり「should」とかぶるが、「had better」のほうが「緊迫感」があり、より強いアドバイス(=忠告)になる。
⑤「need」は助動詞・動詞として使えるが、動詞として使われることのほうが多い。助動詞としての「need」には過去形がない。動詞としてなら過去形にできる。
⑥「used to」の基本イメージは「現在と過去との対比」で、「以前は~であった」という意味。過去の状況や習慣を言い表す。だからすでに形が過去形になってる。
⑦「dare」は「need」と同じく、助動詞・動詞で使える。「あえて~する」「思い切って~する」という意味。
もし他に助動詞がありますよという方がおりましたら、ぜひ教えていただけましたら幸いです。
今回のストーリーは以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
助動詞(2)
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回と次回の記事では、具体的に助動詞を1コ1コみていきます。
前回の文法の記事では、助動詞そのものの役割や文法的使い方をみてきましたので、そのあたりがわからないという方は、まずは前回の助動詞の記事をご覧ください。
私のブログでは、マイナーすぎる助動詞までは扱いませんが、助動詞の95パーセントまでは網羅できると思いますので、当ブログで出てくる助動詞さえ使い方を把握すれば、助動詞に関しては問題ありません。
そもそも助動詞自体そこまで種類がないので、心配することはありません。
今回の記事では、メジャーな助動詞からピックアップしていきます。
学習する助動詞は、「can」「could」「will」「would」「must」「have to」「may」「might」とします。
「could」は「can」の過去形、「would」は「will」の過去形、「might」は「may」の過去形なのですが、動詞が過去形になったときのように、ただ単に過去の内容になるというわけではないので、それらの助動詞が過去形になったとき、どういった内容になるのかについてもみていきます。
助動詞の過去形は、過去形で学習する必要があるというのが私の考えです。
ではいきます。
▢ 「can」「could」
基本イメージ → 「潜在性」
①能力(~できる)
・「He can speak four languages.」
「彼は4カ国語話すことができる。」
この使いかたはみなさんに馴染があります。
②許可(~してよい)
・「You can use my pen.」
「僕のペン使っていいよ。」
「使える」という「潜在性」を与えて、「使ってもいいですよ」といっている。
③可能性(あり得る)
・「Sometime she can get angry.」
「時々、彼女は怒ることがある。」
彼女の内部の「潜在的な性質」を述べている。
④過去形「could」
過去形の本質は「距離感」なので「can」を「少し意味を弱めた感じ」、「遠ざけた感じ」になります。
・「I could do this job.」
「この仕事、できると思う。」
「can」を「過去形」にしたからといって、常に過去のことを言ってるとは限りません。
・「Could you tell me English ?」
「英語を教えて頂けませんか?」
この文は、過去形にして「距離感」を出した遠回な表現、つまり「婉曲話法」で丁寧さを出してます。
▢ 「will」「would」
基本イメージ → 「意志」
「過去形」「現在形」はあるが「未来形」はないという論がありますが、(わたしもそう思います)、未来のことについて言及する表現自体は、もちろんあります。
「will」はそのうちの1つです。
①意志(~するつもりだ)
・「I will study English.」
「英語を(これから)勉強します。」
この用法はみなさんに馴染みがありますね。
②予測(~だろう)
・「He will never change his way.」
「彼は自分のやり方を決して変えないだろう。」
③丁寧表現 → 「would」
・「Would you do me a favor ?」
「お願いしたいことがあるんですが?」
「will」を「過去形」にすることで、「will」を柔らかくし、丁寧さを出した言いまわしです。
④過去の習慣 → 「would」
・「I would often fishing when I was a child.」
「子供のころよく釣りにいったものだ。」
▢ 「must」
基本イメージ → 「圧力」
「must」には「過去形」がありません。
過去形の本質は「距離を置く」。
これと「圧力」は矛盾しますからね。
①確信(~に違いない)
・「He must be lying.」
「彼はウソをついてるに違いない。」
「違いない」ということに「圧力」を感じますね。
②義務(~しなければならない)
・「You must do it right away.」
「君は今すぐそれをしなければいけません。」
みなさんがよく知ってる「must」の使い方です
。
「You must~」というと、命令に近い「高圧的」な意味になります。
▢ have/has to
基本イメージ → 「必要」
①義務(~しなければならない)
・「I had to do it at that time.」
「そのとき、そうしなければいけなかった。」
「must」と違って「have」は過去形にできますので、過去の『義務』のことをいう時は「must」を使わず、「have to」のほうを選択してください。
「have to」はもちろん現在のことでも使います。
②不必要(~する必要ない)
・「You don't have to study now.」
「今は勉強する必要ないよ。」
対比させて確認したいのが、「must not」は「禁止」を表します。
・「You mustn't study now.」
「今は勉強してはいけません。」
▢ 「may」「might」
基本イメージ → 「開かれたドア」
①許可(~してよい)
・「May I take your order ?」
「ご注文を伺ってよろしいですか?」
相手に許可を求めるときの典型表現です。
「許可」の否定文は「禁止」ですが、「must not」の「禁止」と意味が少し違います。
「may not」は公的なシチュエーション(市の条例など)で「禁止です」と言っていて、「must not」は「ホントにダメだからね!」というニュアンスになります。
②推量(~かもしれない)
・「It may happen in an hour.」
「それは1時間以内に起こるかもしれない。」
「可能性がある」ということで、「may」の基本イメージ「開かれたドア」が反映されています。
③祈願(~でありますように)
・「May all your dreams come true.」
「君の願いが叶いますように。」
④過去形「might」
過去形の「might」は「may」を少し弱めた感じです。
過去形の本質は「距離を置く」なんでね。
「may」と「might」を例文で比べます。
・「It may happen.」
「それは起こるかもしれない。」
・「It might happen.」
「それは、んーー.......起こるかもしれない。」
「may」よりも「確信」がさらに薄くなった感じです。
▢ まとめ
以上メジャーな助動詞をみてきましたが、いかがでしたか?
今回出てきた助動詞は必ず覚えてください。
そして助動詞でも、過去形と現在形では使うシチュエーションが異なることもチェックしといてください。
過去形だから、ただ単に過去の話になるという捉え方はやめてください。
このあたり助動詞の過去形の使い方を、理解している英語学習者は少ないです。
では今回のポイントをおさらいします。
①「can」の基本イメージは「潜在性」。そこから、「~できる」「~してよい」「~があり得る」という意味へと膨らんでいく。
②「could」は「can」を薄くした感じ。「~できるかもしれない」や「~があり得るかもしれない」、疑問文だと遠回し表現として「~することは可能でしょうか?」「~していただけませんか?」という意味へと膨らんでいく。
③「will」の基本イメージは「意志」。そこから「~するぞ」「~だろう」という意味へと膨らんでいく。
④「would」は「will」を薄くした感じ。「~していただけませんか?」といった丁寧表現や、過去形だから単に「過去の習慣」のことを言える。
⑤「must」の基本イメージは「圧力」。そこから「~しなければならない」「~に違いない」という意味へと膨らんでいく。「must」に過去形はない。
⑥「may」の基本イメージは「開かれたドア」。そこから「~してよい」「~かもしれない」「~でありますように」という意味へと膨らんでいく。
⑦「might」は「may」を薄くした感じ。「んーーー........かもしれない」という具合になる。
今回の記事は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
助動詞(1)
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回のテーマは「助動詞」について!
英語の品詞の1つです。
助動詞は記事を3回に分けて解説していこうと思います。
みなさん、助動詞を何個くらい列挙できますか?
それから疑問文でよく出てくる「Do/Does」も、助動詞としての役割をもちます。
実はこれ、あまり知られていないことです。
助動詞の使い方を覚えれば、一気に表現の幅が広がります。
動詞に助動詞を付け加えることで、また一味意味が異なってきます。
それと助動詞は、日常会話で当たり前すぎるほど使われるものです。
助動詞は、話者の主観や心理を反映するものだからです。
では今回の記事の流れについてです。
毎度記事の通り、まずは助動詞とはどういう役割があるのかをみていきます。
そして次には助動詞の文法的使い方と、助動詞を習得するにあたる心構えについて説明します。
助動詞1コ1コの解説は、次回の記事から始めますので、まずは助動詞の基本事項を今回の記事で習得しましょう。
では、いきます。
▢ 助動詞とは?
助動詞とは、「助」「動詞」という通り、「動詞」の補助的役割をする品詞です。
動詞の意味をさらに付加的に意味を添えることができます。
付加的といってもとても重要な詞です。
というのも助動詞は、「話者の主観的な判断」や「話者の心理」を反映するからです。
例えば、「~かもしれない」「~なはずだ」「~するべきだ」のような、話者の心理をかもしだすことができるのが助動詞です。
助動詞がない文は、ただ事実を言っているに過ぎないのです。
助動詞の種類は大きく2つあります。
①「do」 → 一般動詞の疑問文・否定文でみられる
「ただ事実のことですよ」という気持ちの反映
②「can」「will」など → 一般的に認知されてる「助動詞」
「話し手の心理」を反映
今回の記事では②を説明していきます。
▢ 助動詞はイメージが大事
前置詞と同じく、助動詞も1つ1つの基本イメージ(=本質)をつかむのが、助動詞の深い理解のコツになります。
でもご安心ください。
助動詞の数は前置詞より少なく、かつ本質イメージから意味が派生していく広さは、前置詞ほどではないので、そんなに苦労はされないかと思います。
メジャーな前置詞をひろっていきますが
「can」は「潜在性」という原イメージ
「will」は「意志」という原イメージ
「must」は「圧力」という原イメージ となります。
そこから意味が派生していきます。
例えば「圧力」の「must」で2つ例文を書いていくと、、
(1)「I must do it right now.」
「今すぐそれをしなければいけない。」
(2)「He must have cheated on me.」
「あたしの彼氏、浮気したに違いない。」
(1)は「しなければいけない」
(2)は「ちがいない」
となっていますね?
この2つに「圧力感」がありませんか?
原イメージから意味が派生するとはこういうことです。
▢ 助動詞の文法的使い方
<助動詞の配置について>
鉄則ルール 『 助動詞 + 動詞の原形 』
「動詞の原形」とは、「he」とか「Ken」とかが主語のときにつく、三人称単数の「s」や、過去形のときに動詞の語尾につける「ーed」などを一切つけない、もともとの動詞のかたちのことです。
(「動詞の原形」は、「準動詞 原形」の記事で解説してます)
また動詞と同じく、助動詞にも「現在形」だけでなく「過去形」もあります。
文中に「助動詞」があって文を過去形にする場合、過去形にするのは、「動詞」ではなく「助動詞」です。
①肯定文
・「He can swim very fast.」
「彼は速く泳ぐことができる。」
・「His story can be true.」
「彼の話が本当なのはあり得る。」
②否定文
・「He will not come.」
「彼は来ないでしょう。」
・「He wouldn't be the best person for the position.」
「彼はそのポジションに一番向いてるわけではないよ。」
助動詞を使った否定文の場合は、「助動詞 + not + 動詞の原形」という語順になります。
③疑問文
・「May I come in ?」
「入ってもよろしいですか?」
・「Might it be possible for you to give me that ?」
「あれを私にくださるのは、可能でございますか?」
疑問文の公式は、「倒置」です。
「be動詞」と「完了形」以外をつかった疑問文は、全て「助動詞」を先頭(主語より前)に出します。
▢ まとめ
以上助動詞の役割や使い方といった基本的なことをみてきましたが、いかがでしたか?
助動詞の役割を知るのも大事ですが、それ以上に大事なのは、肯定文・否定文・疑問文での助動詞の使い方です。
助動詞をどこに配置するかってことです。
では、今回の記事をおさらいします。
①助動詞の役割は、「動詞に付加的意味を添える」こと。
②助動詞の役割は、「動詞の内容に話者の主観・心理を反映させる」こと。
③助動詞がないと、ただ事実を言ってるだけになる。
④助動詞の1コ1コの基本イメージを大切にする。
⑤肯定文の場合、「S + 助動詞 + V」。
⑥否定文の場合、「S + 助動詞 + not(など) + V」。
⑦肯定疑問文の場合、「助動詞 + S + V ?」。
⑧否定疑問文の場合、「助動詞 n't + S + V ?」。
⑨助動詞がある文で「過去形にする」のは、動詞ではなく助動詞。
特に⑤~⑨は助動詞の鉄則ですので覚えておいてください。
今後の助動詞の学習に、以上のポイントを生かしましょう。
「助動詞(1)」の解説は以上!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
でゎまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
時制(3) 完了形
こんにちは、孤独なライターです(^^♪
今回のテーマは、時制の1つ「完了形」について!
完了形は中学2年で習い始める分野ですが、これがまた中学英語のなかでも特に理解に苦しむ山場でございます。
学校の授業で本質的なことを教えられない理由でもありますが、完了形という時制の感覚は我々日本人にはないものだからです。
過去形と一体なんの違いがあるの?ってなるんですよ。
ですので、この記事で完了形の本質を説明して、みなさんが単なる過去形と完了形のイメージの違いを、理解して頂けたらと思います。
今回の記事の流れは、最初に完了形の基本イメージについて解説します。
そして次に、じゃぁ完了形を使ってどういうことを表現できるのかをみていきます。
ここで、過去形と同じ内容を完了形にしたときの例文を載せますので、その2つの違いを意識して記事をお読みください。
ちなみに完了形といっても、「過去完了形」「現在完了形」「未来完了形」だけでなく、「過去完了進行形」「未来完了進行形」もありますが、まずは完了形の本質を知っていただきたいので、一番理解が簡単な「現在完了形」をピックアップしていきます。
ではいきます。
☐ 完了形とは?
日本語にはない、英語特有の表現のひとつ、「完了形」です。
中学英語でも「関係詞」と「完了形」は特に大きなヤマ場だと思います。
理由は単純、日本語にはない概念だから理解しずらいのです。
完了形の本質イメージは、「過去」「現在」「未来」といった時間軸上の
「ある時点とある時点をつなげる」ということです。
例えば
「ある過去の時点と、ある過去の時点をつなげる」
「ある過去の時点と、現在をつなげる」
「現在の時点と、未来のある時点をつなげる」
こんな感じです。
これが完了形を使うことで可能になります。
「基本時制」・「進行形」にはない、完了形の性質です。
とはいっても何のことかわからないと思うので、例文を見て考えながら完了形の本質を理解していきましょう。
完了形のもう1つ重要なポイント!
「ある時点のこと」が「ある時点まで」、「迫ってくる」感覚です。
例えば、、
過去のある時点で「この部屋を徹底的に掃除しました。」
だから今現在「(過去に掃除をしたから)部屋がきれいなんだよ。」
と、過去の事にも現在の事にも言及しています。
しかし焦点はあくまで、「部屋がきれいなんだ」という「現在」です。
この日本語を英作すると、時制は「現在」完了形ですから。
あっ、、完了形の公式は
『 主語 + have/has + 過去分詞(p.p) 』
次の項目では、完了形でも理解しやすい「現在完了形」をみていって、完了形の本質イメージを理解していただきたいと思います。
☐ 現在完了形で言えること
「現在完了形」の本質は、「過去のあることが、現在にまで迫ってきて現在に何らかの影響を与える」
そこから以下の①②③④の意味が生まれてきます。
①今までにおける経験
(1)「I have been to Canada.」
「カナダに行ったことあるよ。」
「I went to Canada」→「カナダに行きました」
この、ただの過去形との違いわかりますか???
単なる過去形だと、ただ単に「カナダに行った」という、過去の事実を言ってるに過ぎません。
これに対し例文の現在完了形だと、「カナダに行った経験が今でも鮮明に感じるよ」
という感覚になります。
「今でも」というところが過去形と異なりますね。
細かいですがこんな違いがあります。
②今までにおける結果
・「Oh, this room is very clean.」
「おぉ、この部屋キレイだね。」
「I have cleaned this room yesterday.」
「昨日この部屋を掃除したんだよね(だから今キレイなんだよね)。」
「昨日掃除した」ということが「現在に迫ってきて」
「過去のその結果、今キレイだ」といっているのです。
くどいですが、これが理解に苦しむ「完了形」というヤツです。
③今までの継続
これは「過去の時点から現在まで、ある状態の継続」を表すときに頻出します。
「know」とか「live」といった「状態動詞」の過去分詞を使います。
・「I have known him for five years.」
「彼とは5年間知り合いです。」
・「I have lived in Tokyo since last year.」
「去年から東京に住んでいます。」
この「継続」を表す「完了形」のとき、期間を表す「for」や「since」がよく使われます。
④今と間近で起こったこと
・「It has stopped snowing.」
「雪がやんだよ。」
これも同じく、完了形の基本イメージ「迫る来る」感覚があります。
直前の過去の「雪がやんだ」ということが、現在まで迫ってきて、「(過去のある時点で)雪がやんで、今現在も雪が降っていない」ということを表現してます。
では以下の文をどう解釈しますか?
・「It stopped snowing.」
「(ある過去の時点で)雪がやんだ。」
日本語だと2つの意味は何も変わらないですね。
でも英語だと変わってくるのです。
この「過去形」の文だと、ある過去の時点で「雪がやんだ」と言ってるだけで、「今のことには一切ふれていない」のです。
もしある過去の時点で「雪がやんで」、現在「また雪が降っている」状態だと、現在完了形は使えないのです。
この違い、理解して頂けましたでしょうか?
▢ まとめ
完了形をみてきましたが、いかがでしたか?
完了形の基本イメージをつかむことができましたか?
過去形と現在完了形の違いを把握できましたか?
完了形は、英文法の山場の1つでもありますので、理屈を理解するだけでなく実際に問題集を解くなどして、定着まで時間をかけてもいいでしょう。
では今回のポイントをまとめていきます。
①完了形の公式は、「have/has/had + 過去分詞」。
②完了形の基本イメージは、過去・現在・未来といった時間軸上の「ある時点とある時点をつなげる」である。そして「ある時点のことがある時点にまで迫ってくる」イメージ。
③「現在完了形」の基本イメージは、「過去のあることが現在にまで迫ってきて、現在になんらかの影響をあたえる」ということ。
④現在完了形は、「今までにおける経験」について表現できる。「過去に経験したことが、今でも鮮明に感じる」というイメージ。
⑤現在完了形は、「今までにおける結果」について表現できる。「過去にあることをした結果、今は........だ」というイメージ。
⑥現在完了形は、「今までの継続」について表現できる。この場合「live」といった状態動詞を使った「ある過去から今までの、ある状態の継続」を表す。「5年前からずっと住んでいますよ」といったイメージ。
⑦現在完了形は、「今と間近で起こったこと」について表現できる。「直前の過去である起こったことがあって、今........だ」というイメージ。⑤の「今までにおける結果」と似たような感覚。
過去形は、あくまで過去のある時点のことだけを言っているだけであり、現在のことについてはふれていません。
「完了形」は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆
時制(2) 進行形
こんにちは、孤独なライターです。
今回の記事は、時制の1つ「進行形」についてみていきたいと思います。
「進行形」と聞くと「現在進行形」という言葉を想像するのではないでしょうか?
まれにですが、我々の日常会話でも「現在進行形」という言葉を使ったりしませんか?
「現在進行形で恋してるんだよね~」っとか。
あ
「今も続いてるよ~」みたいなニュアンスで。
しかし英語の世界では、進行形といっても現在のことだけでなく、「過去進行形」や「未来進行形」もあり、「進行形」とつく文法用語もまだまだあるのです。
では一体、「進行形」の本質はなんなのか?
これを本記事でみていきます。
では、今回の記事の流れについて。
まずは進行形とはどんなものなのかについてで、進行形の本質についてみていきます。
そこで進行形は基本時制と、どう異なるのかということについて理解できればなと思います。
そして進行形の本質を知った上で、じゃぁ進行形を使って具体的にどんなことを言い表すことができるのかを、みていきます。
時制に関して本質をついた授業は、学校ではあまりされないので、私のブログで学校では学べない内容を学んでいる実感をもっていただけたら、これ以上の喜びはありません。
では、進行形を学習していきます。
☐ 進行形とは?
「進行形」とは、形でいえば「be動詞+動詞の-ing」ですね。
これはみなさんおわかりだと思います。
早速ですが「進行形」の本質イメージは「途中」「躍動感」です。
そして現在は現在でも、「現在進行形」は、「今まさにこの瞬間」のことを表現します。
もちろん過去のことでも未来のことでも、進行形を使うことはよくあります。
「be動詞」が過去形になった進行形「過去進行形」だと、「過去のある時点で、まさにその瞬間」ということです。
「will be doing」の「未来進行形」だと、「未来のある時点で、まさにその瞬間」ということです。
いずれ「進行形」は、「途中」「躍動感」という、「まさにしている最中」が基本イメージです。
(ここが、「基本時制」と違うところです。)
そしてもう1つ留意したいこと、、
「まさにそのときしている最中」ということなんで、「していることは終わっていない」ということです。
進行形の本質は「途中」ですからね。
そして「いづれ近い未来に終わるだろう」ということを暗に意味します。
☐ 進行形で表現できること
どの表現でも基本イメージは「途中」「躍動感」です。
①現在進行中の動作について
これが一番わかりやすい進行形の使い方です。
(1)「He is studying English.」
「彼いま英語を勉強してる最中だよ。」
もしこの文を「現在形」にすると、「彼は習慣的に英語を勉強する。」ということになってしまいます。
「進行形」にすることで「今まさに英語を勉強している」という
「目の前のことに焦点をあてた」内容になります。
そして、その「英語を勉強しているという動作はいずれ終わる」ことを暗に言っております。
(2)「She was playing the guitar when her mother came home.」
「彼女のお母さんが帰宅した時、彼女はギターを弾いていた。」
「彼女のお母さんが帰宅した」という「過去のその瞬間」に。「彼女はギターを弾いている最中だった」ということです。
②短期間
例えば「~に定住している」のではなく、「出張などで一時的に滞在している」といったことも「進行形」を使います。
「一時的なのですぐ終わるが、今は一時的に滞在してるよ」ということです。
・「I'm living in Tokyo now.」
「今東京に滞在中です。」
※「I live in Tokyo.」 ← 現在形
「東京に定住してます。」
③一時的な状態(態度)
次の2つの文を比べてみましょう。
(1)「He is stupid.」
(2)「He is being stupid.」
さぁ、どうでしょう?
(1)は簡単ですね。
「彼はおろかな人間だ」ですね。
問題は(2)です!
「彼はおろかなことをしている。」という意味になります。
この2つの違いわかりますね?
(2)は「進行形」なので、「stupid」に「躍動感」がでるために、「愚かなことをしている」という一種の行動を表すのです。
④近い未来
・「I'm leaving for USA.」
近い未来のことなので「アメリカに向けて出発する」、という気持ちがあふれていることが「躍動感」によって表現されています。
「出発する」という動作は終わっていないのも、進行形の本質に通じております。
このように、「進行形」は「途中」なので、近い未来の「予定」にも進行形をつかうことができるのです。
これを知らない英語学習者も多いのではないでしょうか?
⑤「いつも~ばかりしている」
この場合、進行形に「always(いつも)」や「constantly(絶え間なく)」
がくっついてることが多いです。
・「He is always complaining about others.」
「彼、いつも人の愚痴ばっかり言ってるよね。」
・「My mother is constantly storming at me.」
「俺の母ちゃん、いっつも俺にガミガミ言ってくるんだよ。」
▢ まとめ
以上、進行形についてみてきました。
一般的に知られている進行形といえば、現在進行形で「いま.........している」という意味になるのはよく知られていますが、現在進行形であっても、それ以外のシチュエーションで使えるパターンが何個かありましたね。
でも全てのパターンには、共通した進行形の本質が表れています。
では今回のポイントのまとめに入ります。
①進行形の公式は、「be動詞 + 現在分詞(=doing)」
②進行形の基本イメージは「途中」。「まだ動詞の内容が終わっていない」ということ。そして、「いづれ近い未来に終わる」という意味が含まれている。
③進行形は「躍動的な動作」を述べるときに使う。「ちょうど.......している」というとき。一般的に知られている進行形は、これである。
④進行形は「短期間」のことを述べるときに使う。例えば、「定住する」のではなく「一時的に滞在」することをいうときには、進行形を使う。
⑤進行形は「一時的な状態・態度」を述べるときに使う。例えば、愚かな性格の人でも「愚かな行動をしている」ことを述べるときは、「be動詞+being+stupid」と進行形にする。
⑥進行形は「近い未来の予定」を述べるときに使う。予定していること自体は実際にはまだしていないが、「そうする予定である」ことをいうときに進行形を使う。
⑦進行形は「いつも........ばかりしている」といったことにも使える。この場合は「always」や「constantly」をつけることが多い。
いづれどの表現においても、進行形の本質「途中」というルールが共通しています。
進行形の解説は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆