限定詞
今回の記事は「限定詞」について!
おそらく「限定詞」ときいても、よくわからないという方が多いのではないかと思います。
中学・高校の授業で、限定詞について詳しく説明されなかったのではないでしょうか?
私の授業で教えられた記憶がありません。
大学を卒業してから、参考書をみて初めて知りました(笑)
みなさん、どのような限定詞があるかおわかりでしょうか?
馴染のある例でいきますと、「a」とか「the」は限定詞です。
そもそも限定詞とはなんぞや?なんですが、抽象的に一言でいうと、「名詞を限定的に修飾する詞」となります。
といっても「どういうこと?」ですので、本論をお読みいただいて理解していただきます。
限定詞は4種類!
「冠詞」・「(代)名詞の所有格」・「指示代名詞」・「不定代名詞」です。
これらの文法用語は覚える必要がありません。
ただし、内容や使い方は理解してくださいね。
そして今回特に注目して頂きたいのが「冠詞」!
「a/an」と「the」です。
中学1年で出てくる単語ですが、それらの本質的理解がほとんどの英語学習者ができていない、盲点なんです。
ということで、今回のメインディッシュは「冠詞」!
ではいきます(^^♪
▢ 限定詞とは?
限定詞とは、限定詞の後に来る
名詞を限定することで名詞を修飾する詞です。
つまり名詞を限定することで、名詞についての情報を提示します。
先の記事で英語は名詞を「特定」のものか「不特定」のものかを明確にする、というお話をしましたが、限定詞の多くは「名詞を特定するもの」がほとんどです。
「限定する」詞ですからね。
では、具体的に「名詞を限定する」とはどういうことか?
たとえば、、
犬は犬でも、「誰の犬なのか」「彼の犬なのか」「今話題にしている犬なのか」 といったことを、限定詞をつけることで名詞を特定することができます。
「彼の犬」=「his dog」 ← この場合の限定詞は「his」です。
因みに、一般的に「限定詞」は英文法上の品詞に入りません。
▢ 限定詞の種類
限定詞は、4種類あります。
「冠詞」「(代)名詞の所有格」「指示代名詞」「不定代名詞」です。
どれも文法用語チックなので目をそむけたくなりますね。
用語自体を覚える必要はありません。
文法用語自体を覚えることは二の次なのでご安心を。
この4つは、内容を理解するだけで問題ありません。
▢ 冠詞 「a / an」
「a/an」は「不定冠詞」といい、可算名詞の単数形とセットになります。
「an」は、、その次の単語が「a」「i」「u」「e」「o」のように、発音が母音で始まる時に使われます。
例えば、「an apple」「an hour」など。
「a」は、名詞が子音で始まる単語と結びつきます。
「不定冠詞」は、「具体的に1つのものだけど、まだ特定されていない」名詞にくっつきます。
話の中でそれまで話題にしていなかったものを、述べるときなんか、まさにそうです。
「昔々、あるところにお爺さん(an old man)がいたとさ。」といったことを言うときに、「a/an」が使われます。
▢ 冠詞「the」
「the」は「定冠詞」といい、可算名詞にも不可算名詞にもセットで使われます。
定冠詞の本質は、名詞を「特定する時」に名詞にくっつくことです。
ただし固有名詞(人名や地名)にはつきません。
固有名詞はそれ自体で特定されるからです。
では、「特定する」ために「the」を使うシチュエーションとは?
①すでに話に出ている
「 I saw a man yesterday. The man was very handsome. 」
「昨日ある男の人を見たの。その人すごいカッコいい人だったんだ。」
それまで話題にしていなかった人を、初めて話題にするために、「a man」と切り出し、そして「昨日見た男の人」と特定するために「the」、と来るわけです。
②常識的にわかる場合
例えば、道で知らない人にいきなり道順を訊かれたときのこと。
「Could you tell me the way to the lavatory ?」
「公衆トイレまでの道を教えて頂けませんか?」
いきなり知らない人と話し、初めて切り出す話題なのに「the」が使われてます。
なぜか??
特定されてるからです。
話している場所から「一番近いトイレ」と、状況から明らかに特定されるからです。
②特定された時
・「the highest mountain 」→「一番高い山」
・「You are the first person.」→「君が最初の人だ。」
・「Please give me the same thing.」→「同じものをください。」
このように、初めて話題提示をした時点で、すでに特定されたものにも「the」がつきます。
▢ (代)名詞の所有格
・「his book」→「彼の本」
・「their cars」→「彼らの車(複数台)」
・「Ken's pen」→「ケンのペン」
世の中の無数にある「本」「車」「ペン」の中でも、「彼の」「彼らの」「ケンの」というように、名詞を限定しております。
▢ 指示代名詞
・「this machine」→「この機械」
・「those cars」→「あれらの車」
「(代)名詞の所有格」と同じく、「this」も「those」も名詞を限定しております。
▢ 不定代名詞
「不定代名詞」とは、不特定の人や物・数や量をさす代名詞です。
例えば、「some」や「many」など。
・「Some teachers are strict but some (teachers) are not (strict). 」
「厳しい先生もいれば、厳しくない先生もいる。」
→ 完全にどの先生か特定されたわけではないが、数多くいる世の中の先生の中から、「~な先生もいると」限定している。
▢ まとめ
今回の記事では「限定詞」をみてきましたが、いかがでしたか?
学校の授業では本質を理解できない「a/an」と「the」の違いは理解できましたか?
限定詞は4種類あるということで、それぞれの用語が文法用語チックなものですが、それらの用語自体を覚える必要はございません。
使い方を知るだけでOKです。
では今回の記事のおさらいです(^^♪
①「限定詞」とは、名詞を限定的にして、(いくらか)その名詞を修飾する詞。
②限定詞の1つ「不定冠詞」である「a/an」は、可算名詞の単数形とセットで使われる。「数ある中で具体的に1つだけど、まだ特定していないもの」と名詞を修飾する。
③限定詞の1つ「定冠詞」である「the」は、可算名詞にも不可算名詞にもつく。「the」の本質は「特定できるもの」、つまり「みんなが共通に認識できる」名詞とセットになるということ。ただし「東京タワー」や「吉田三郎」といった固有名詞にはつかない。
④所有格「her」「their」「Tom's」も、名詞を修飾する限定詞。
⑤指示代名詞「that」「those」も、限定詞の1つ。
⑥不定代名詞「some」「many」も、限定詞の1つ。
この中でも冠詞についての②と③は、特に重要です!
私の解説で「a/an」と「the」の違いがスッキリしていただければ、嬉しい限りです。
今後リーディングする時にも、「a/an」と「the」について意識しながら精読してみてください。
限定詞の記事は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
お疲れ様でした。
それではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆