中級者 おすすめ発音教材
☐ 『英語の発音パーフェクト学習辞典』 深澤俊昭 著
①本書概要
著者曰く、本書は英語の発音を勉強する「全ての人」に書かれたものということです。
さすがに「辞典」ということだけあって、発音に関すること1から10まで具体的にわかりやすく説明する印象を感じました。
分厚い教材ですが、発音に関してなにか調べるときには、この1冊が解決してくれると思います。
文法分野で、文法総合辞典として『エバーグリーン』や『塾よりもわかる中学英文法』を推奨していますが、発音分野では、発音総合辞典として『発音総合辞典』をお勧めします。
常にそばに置いておきたい発音教材ということです。
トップページには、英語の母音・子音の発音記号が載っています。
そしてそれらの発音の仕方が、「アメリカ英語」と「イギリス英語」それぞれで音声が収録されています。
また発音の何を重点的にやるかは人それぞれで、目的別(スピーキング重視・リスニング重視・最初からじっくりやりたい人など)に、やるべき項目を教えてくれます。
②メリット
(1)英語発音全般的に詳しく説明しているところ
例えば「リズム」「同化」「連結」「脱落」「子音連続」など。
(2)例文が豊富
中級者に特におすすめ。
例文を暗記するくらいみっちり発音練習すれば、かなり力がついてるはずです。
CD音源のスピードは、ネイティブとほぼ変わらない(つまり速い)ので、本書の音源を聞き取れると、リスニング力もだいぶ成長したといえるくらいです。
そうなれば字幕なしで映画見るのも夢じゃない。
例文の内容自体は、日常会話に即したものです。
③デメリット
初級者にはおすすめできません。
著者は、英語を学習する全ての人に向けた教材とい謳っておりますが、私個人的にはある程度英語に慣れた人じゃないとおすすめできません。
本書の音声がまず速いことが、その理由。初心者はついていけないです。
ほぼナチュラルスピードです。
そして例文と例文のポーズの間隔が短いので、例文1つ1つじっくり時間かけてられないのも、初心者に向かない難点です。
とにかくポンポン音声が進みます!
④著者の発音学習観
著者によれば、発音の学習は日本語の発声概念は捨てるべきだと。
英語と日本語の発声の仕方は、根本的に全く異なるからです。
トレーニングの大前提で、日本語の音の出し方を捨てるべき、先入観を捨てるべきだということです。
みなさん、余計な母音をつけない発音トレーニングを心がけましょう。
☐ 『英語の耳になる リスニング50のルール』 長尾和夫アンディ・バーガー 著
①本書の概要
本書の「はじめに」で、この本の意図が明記されております。
それは、英語ネイティブの『ベラベラ調』を克服することです。
テレビでネイティブが喋っているときに聞く、あの「音が流れるように発話する調子」を『ベラベラ調』と本書では述べています。
『ベラベラ調』はほんと聞き取れませんよね?
『ベラベラ調』は、単語と単語をくっつけて発音(連結)したり、発音しない部分
(脱落)があったりします。
中1レベルの簡単な単語の集まりの文でも、『ベラベラ調』と化するとなかなか聞き取れません。
それを克服しようというのが本書の狙い!
日本語にはない英語特有の「連結」「脱落」に慣れるための教材ということで、紹介させていただきます。
大きく分けて2つの単元に分かれます。
本書の3/4を占める「chapter1」では、「連結」そして「脱落」も
「chapter2」では、「1語の中で起こる音の変化」を学習していきます。
②メリット
(1)よく使われる単語の「連結」「脱落」をたくさん学べる
何と言っても本書は、「連結」と「脱落」に慣れることを目的としてます。
(2)短い例文だけでなく、単元ごとのスキット訓練がある
スキットの対話例文を通じて、単元の重要ポイントをまとめて復習することができます。
(3)例文の数が多い
全部で1500以上の例文があり、そして日常チックな例文ですので、暗唱してもよさそうな内容です。
例えば、「be」についての単元
「can be」「can't be」「could be」「couldn't be」「will be」「won't be」
「would be」「wouldn't be」など、つなげて発音する「連結」の発声の仕方を、そのそれぞれ「5個前後」の例文を使って紹介してます。
ちなみに「be」についての内容は他にもまだ項目がたくさんありますので。
以上のはあくまで一部です!
③デメリット
(1)リスニング音源のスピードが速い
このCD音源、例文を読むスピードがほぼナチュラルなので、間違いなく初心者には向きません。
中・上級者向けです。
また例文と例文の間のポーズ間隔が短く、例文がポンポン進んでいくので、ゆっくりやってられません。
(2)本書の使い方に関する情報が少ない
CDを聞いて「とにかく慣れること」を主眼においてるからなのか、本書の具体的なアプローチの仕方の説明は少なめです。
著者がお勧めする英語学習のやりかたも紹介して欲しいというのが、私の気持ちです。
④著者の発音学習法
この本からは著者の発音の学習観を具体的に知ることはできないですが
同じ著者が書いている本をみると、「中学レベル」の英語をたくさん聞いて
慣れることで、十分な英語力をつけるこができるという考えを、お持ちのようです。
今回の記事は以上です!
ではまた(^^♪
☆To the Finest Hour☆